閉じるボタン
【重要】システム障害発生につきまして

「陽暉楼」(1983)

【DVD発売中】

64点64
五社=宮尾コンビによる2本目の作品で、土佐・高知の遊廓が舞台になっている。侠客の世界に生きる父と遊女となった娘との愛憎を中心に物語が展開される。五社監督のダイナミックな演出は、女同士が風呂場で切り合いの格闘をする場面などで発揮。

あらすじ

大正元年冬、太田勝造と駆け落ちした豊竹呂鶴は追手の手にかかり死亡。二十年後、二人の間に生まれた房子は、陽暉楼の芸妓・桃若として大変な売れっ子になっていた。陽暉楼の女将・お袖は、呂鶴と勝造を張り合った勝気な女だったが、呂鶴の娘をあえて預り高知一の芸妓に仕上げ、自分のあとを継がせるつもりでいる。勝造は「芸妓紹介業」の看板を出し、今では“女衒の大勝”と呼ばれる存在になっていた。家には後添いのお峯と、実子で盲目の忠がいたが、最近、大阪に珠子という女を囲っている。珠子は、勝造の心の中の呂鶴の影に悩み、自ら陽暉楼に身を売ろうとしたが、お袖に断わられた。その時、陽暉楼で会った桃若に呂鶴の面影を見、嫉妬にかられた珠子は遊廓・玉水の明日楼に身を売る。ある日、大阪・稲宗一家の賭場で勝造は、丸子という芸者に出会う。以前から高知進出を企てていた稲宗は、丸子を陽暉楼に送り込み、主人・山岡を篭絡し抱きこもうと画策していた。稲宗の指し金で、丸子は山岡を誘い込み陽暉楼の芸妓となる。四国一の大ダンスホールに商工会々頭・前田、南海銀行副頭取・佐賀野井らとやって来た陽暉楼の面々は、珠子ら玉水の娼婦たちと居あわせる。やがて、珠子と桃若の間に険悪な空気が走った。佐賀野井から誘いをうけ約束の場所に駆けつけた桃若は、珠子との凄まじい決闘の結果、髪は乱れ、体中水びたしであった。そんな彼女を佐賀野井は抱きしめ、桃若は初めて愛の歓びを知る。その頃、陽暉楼を守るため、動きまわる勝造を稲宗一家の者が襲った。やがて、稲宗の手は珠子にまでのび、珠子は高知から大阪・飛田へと鞍替えさせられた。一命をとりとめた勝造は、お袖から稲宗の策略でピンチに立たされていること、桃若の妊娠を知らされる。桃若の相手は、パトロンの四国銀行協会々長・堀川でなく別の男だという。そして、お袖は道後温泉に遊ぶ山岡、丸子のもとに行き、力ずくで丸子を追い払う。一方、勝造は珠子をとり戻し、その足で稲宗の代貸し、三好のところに行き、山岡の博打の借金をたたき返し、稲宗一家との縁をたち切った。桃若は、前田から佐賀野井が三年間ヨーロッパへ行ったことを知らされショックをうけるが、子供を生もうと決心し、悩んだ末、堀川に子供は彼の子でないと打ち明けた。そんなことは承知で子供は認知しようと考えていた堀川は、自分の気持ちを踏みにじられたことに激怒し、縁切りを言い渡す。珠子は、勝造の希望通り秀次と一緒になり、高知に店を出すことになった。そして、桃若は女の子を生み弘子と名づける。桃若は、子供のために懸命に働くが、ある日、稽古の最中、突然倒れた。結核で身を蝕ばまれていたのだ。病院に見舞った珠子は、弘子を治るまであずかると言うが、芸妓の世界の習いとして、すでに弘子はお袖の世話で里子に出ていた。お袖は、弘子を返してくれとの勝蔵の頼みに、桃若の勝手な振舞をののしる。桃若の容態は悪化し、臨終の枕もとに弘子を伴って駆けつける勝造。その夜、秀次・珠子の店を勝造が訪れ桃若の死を告げた。その時、稲宗の手下が店を襲い、ドスに倒れて秀次は死んでいった。そして、大阪駅・三等待合室。勝造は切符を二枚珠子に渡し、用事が済むまでここで待つよう言い残し出て行く。勝造は床屋にいる稲宗、三好らを射殺するが、逃げる途中、追手に刺され絶命した。深夜の駅では、いつまでも勝造を待ち続ける珠子の姿があった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1983年
製作国 日本
配給 東映京都=俳優座映画放送
上映時間 144
チケット 前売りチケットを購入する