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「風速40米」(1958)

【DVD発売中】

50点50
雑誌『平凡』に連載されていた松浦健郎の原作を、石原裕次郎と北原三枝のコンビで映画化したアクション大作。北大建築学科の学生・滝颯夫は小さな建設会社の工事部長の任にある父親が、競争相手の大会社に買収され、ビル工事を遅らせていることを知る。しかし父親は、自分が単に利用されているだけだと悟り、颯夫とともに突貫工事でビルを完成させる。蔵原惟繕監督の才気がまったく感じられない凡庸な作品だが、クライマックスの工事中のビルに、風速40米の台風が襲ってくるシーンは迫力十分で「鷹と鷲」(1957)の暴風雨シーンに続き日活特撮陣が再び技術の冴えをみせる。

あらすじ

北アルプスの山小屋で、滝今日子は滝颯夫と知り合った。不良学生に襲われたのを、彼が救ってくれたのだ。颯夫は工科の大学生で、父は羽根田工務店の技師長だった。彼は父の会社に就職したかったが、父は何故か敵会社の和泉建設をすすめた。羽根田工務店の士門技師が墜落死した。父が結婚し、相手の連れ子が今日子だった。颯夫は和泉建設の試験の日、友人根津の姉・シャンソン歌手踏絵がパリから帰って来るのを知ると、羽田に迎えに行った。彼女の車に和泉建設社長・早田が同乗していたのを、彼は知らなかった。その夜、根津が訪ねて来て、早田と踏絵が関係あることを話した。士門技師が死んで以来、新ビル建設工事は遅れていた。資金も乏しかった。それなのに、羽根田工務店の株が昇り始めた。誰かが会社乗っ取りを策しているらしい。颯夫は和泉建設の就職を断りに踏絵のところへ行ったとき、父と早田社長とのつながりを知った。父は重役の椅子と引きかえに、羽根田の工事を遅らせ、会社乗っ取りの片捧を早田にかつがされていたのだ。踏絵も早田とグルだった。父は颯夫の言葉に耳を貸さなかった。今日子は踏絵に会い、颯夫を誘惑するなと頼んだ。工事はますます遅れた。父・敬次郎は颯夫に自分の立場を知らせようと、彼を伴って早田に会った。そのとき、敬次郎は自分が完全に利用されたことを知った。工事は期限に間に合わぬだろうし、株の買占めはほとんど終ったのだ。敬次郎は悪夢から醒め、突貫工事を始めた。颯夫、根津らも手伝った。踏絵は根津から颯夫と今日子のことを聞き、身を引いた。何も言わずに今日子の家へ風呂敷包みを置いて行った。中には早田の買占めた株式譲渡証が入っていた。−−夜半から風が強まり、ついに風速四十米を越した。突貫工事を続ける颯夫たちを暴徒が襲った。が、颯夫らはビルを守り切った。新東京ビルは落成した。乱闘事件の黒幕・早田が逮捕され、士門技師暗殺事件も明るみに出た。踏絵は早田と手を切り、地方公演に旅立った。夏休みの最後の日を、颯夫は今日子と湘南で過した。嵐はもう過ぎたのだ。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1958年
製作国 日本
配給 日活
上映時間 102
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