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「ニル・バイ・マウス」(1997)

69点69
暴力と麻薬がはびこるサウスロンドンの日常風景を描出。リアリズムに徹した語り口はもちろん、カンヌ映画祭主演女優賞に輝くキャシー・バークの迫真の演技も見逃せない。

あらすじ

サウスロンドンのデプトフッド。失業者レイモンド(レイ・ウィンストン)は、夜になると義理の弟ビリー(チャーリー・クリード=マイルズ)や仲間のマーク(ジェイミー・フォアマン)たちとパブやストリップに繰り出す生活を送っていた。ビリーは工場で働く母親ジャネット(ライラ・モース)や祖母(エドナ・ドール)と一緒に暮らしていた。ビリーの父親は前科者で、家計を支えているのはしっかり者の母親だった。ビリーは母親が必死に働いて稼いだ金をドラッグにつぎ込んでいる。クスリが切れると禁断症状に苦しみ、母親に車を運転させて買いに行き、車の中で注射を打つこともあった。そんな息子を母親は悲痛な眼差しで見守る。酒癖の悪いレイモンドの暴力もエスカレートする一方だった。彼はビリーの姉ヴァレリー(キャシー・パーク)の夫で、ふたりの間には5歳になる娘ミシェル(リア・フィッツジェラルド)がいるが、レイモンドは前妻との間にできた息子のこともいまだに深く愛している。レイモンドは、こっそり自分の家に忍び込んでドラッグを盗んだビリーに腹を立て、激怒のあまり彼の鼻に噛みつく。またプールバーで妻が他の男とビリヤードをするのに嫉妬して、何の言い分も聞かず妊娠中の彼女を殴りつけ、流産させてしまう。激しく喧嘩する両親を幼いミシェルがじっと見つめる。ヴァレリーは夫に愛想を尽かして実家に戻り、ジャネットやビリーと暮らすようになるが、妻に去られたレイモンドは酒浸りになり、深い孤独に苦しんで家中を荒し回る。かつて自分への愛を示してくれなかったパブ浸りの父親に対する複雑な思いを、切々とマークに打ち明けることもあった。ヴァレリーの誕生日、降りしきる雨の中で彼女を待ち伏せたレイモンドは、自分が暴力を振るうのは愛ゆえだと告白し、心から許しを請う。かといってヴァレリーもすぐに元の鞘におさまるわけにはいかない。そんな中、ビリーが不良仲間と一緒に逮捕され、二年半の刑期を言い渡される。この非常事態に、残された者たちは家族としての絆を取り戻す。レイモンドは自分で荒らした部屋を丁寧に修復し、ミシェルも父への恐れを解いてすっかり彼になついたようだ。かくして一家は、和やかな笑顔で、刑務所にいるビリーに会いに行こうとしていた。 【キネマ旬報データベースより】
原題 NIL BY MOUTH
製作年 1997年
製作国
配給 ヘラルド
上映時間 120
公開日 1998年2月21日(土)公開
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