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「花の季節」(1990)

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ともすれば象徴的な存在としてしか映らない“花“を、人の心と心を結ぶ一つの命として捉え、そこに老人や親子、夫婦、兄弟など人間関係の様々な問題点をオーバーラップさせて描き出した作品。登場人物の心の動きの中に、何らかの形で“花“を意識せざるをえない設定がもたされており、斬新だ。

あらすじ

北森有希は、義母はなとの約束にこだわっていた。その約束とは、北森家の長男耕市の嫁としてすべてを有希に任せたはなが、誕生日に家族全員が揃って会いに来てほしいというのだった。そんな時、個人タクシーの運転手である次男啓輔の娘恵がふとした誤ちをおかしてしまい、思い余って有希に相談を持ちかけてきた。やがてこのことは恵の母加代に知れるが、女同士、恵の成長の糧となるべき結論を出すことで、ひっそりとピリオドが打たれた。それから間もなく、有希は売れっ子シナリオライターである三男修平の別れた妻涼子が今や余命いくばくもないことを知ってしまい、その事を修平に伝えるべきかどうかの悩みを抱えてしまう。それによって有希は、自分の息子俊哉が学校でいじめに会い、すっかり屈折してしまっていることに気づく間もなかった。あまりの多くの出来事に、まるで家庭をかえり見ない耕市に対し、有希の怒りはついに爆発した。一流企業戦士として闘っている耕市は主であることは自覚していても、父親であり、有希の夫であることを忘れていたのだった。はなの誕生日が近づいたある日、有希は家にある古いアルバムから数枚の写真が抜けていることに気付く。その写真とは幼くして戦争の犠牲となった耕市の兄であった。有希は改めてはなの誕生日には北森家が誰一人欠けることなく、全員で祝いに行かなければと心に決めた。それはもはや単なる儀礼的なものではなく、ひとりひとりが自分の意志で自分の道を確め、家族がそれを支え合う。それをはなに知ってもらうことなのだった。こうして、街に季節の花が一斉に花ほころばせたとき、家族は心からはなの誕生日を祝うのだった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1990年
製作国 日本
配給 エンゼルグループ=フジモトプロダクション=東京ビジュアルネットワーク
上映時間 106
カテゴリ 人間ドラマ
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