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「花の三度笠」(1954)

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名門役者の若手・嵐粂吉は深川芝居の満津次が恋人だったが、彼女に旗本への身請話が持ち上がり、二人は駆け落ちする。が、追手につかまり粂吉は崖から海へ。3年後、疾風の粂と名乗る旅の男がある女を尋ねて現れる。彼こそ粂吉その人であった……。人気連載小説を映画化した人情股旅もの。

あらすじ

名優嵐粂三郎の御曹子としてしつけられ、今は売出しの若手嵐粂吉は、父にも秘めた恋人−−深川芸者の満津次がある。急にもち上った某藩留守居役日下部伊織の身請話で、家をぬけだした彼女が粂吉と相談中、その船宿へ不意にのりこんできた日下部一味との争いとなり、二階から水中におちた日下部がてっきり死んだものと粂吉は早呑込み。満津次ともども駆落ちした。二人は忽ちつかまったが、粂吉は岸壁から海へ転落したまま消息を絶つ。以来三年。−−東海道の宿場宿場を、女を尋ねまわる旅渡世の男、その名も疾風の粂と変わる粂吉の姿である。その彼を嵐粂吉そっくりね、と岡惚れして追っかけまわすのは江戸生れのお政、迷惑がって彼が足をはやめる折しも、土地の顔役黒馬の庄五郎が生娘お光にからむのを目にして、さんざん打ちすえる。お光の叔母お倉に彼女を府中の親許鱗屋まで届けてくれと頼まれて、事の行がかり上ことわれず、承引する。府中では父粂三郎の一座が興行していた。男衆の桃六から日下部が生きていること、満津次が豊川の旅篭で女中をしていること、などの消息をきく。さらに彼がじつは贔屓筋の遠山信濃守の子であることを聞かされ、茫然とした。芝居見物にきたお政は、一座に嵐粂吉の姿を見かけないことから“疾風の粂”こそ彼に相違ないと見当つける。豊川へ飛んだ粂吉は、満津次の行方不明を知って落胆する。再び府中を経て江戸に立ちもどった粂吉は、偶然吉原土手で夜鷹に倫落した満津次と会う。恥しさのあまり急流に身を投げる彼女の後を追って、粂吉も飛びこんだ。−−間もなく猿若町中村座に三年ぶりで粂吉が出演するとつたえられた。その初日。江戸に帰ったお政はむろん、今は粂吉女房の満津次、実父の遠山信濃守も桟敷に居ならぶ。舞台で白井権八に扮した粂吉が大立廻りの最中、彼に遺恨をふくむ日下部一派が匕首を閃めかせて舞台にかけ上ってくる。しかし粂吉の活躍と、小屋の者の応援で、難なく彼らは退散、日下部は遠山の配下に捕えられる。芝居は遅滞なくすすめられた。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1954年
製作国 日本
配給 大映京都
上映時間 79
カテゴリ 仁侠/時代劇
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