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「辻が花」(1972)

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立原正秋による同名小説を、女性映画の名匠・中村登が映画化。人妻の裕子は8歳年下の四郎に想いを寄せられ困惑していたが、行方不明だった夫がフランスの女性と子供を連れて歩く姿を見て、ついに四郎と結ばれる。しかし、彼女は二人の関係を“辻が花“のような幻の恋として胸に秘めようと決意する。

あらすじ

遠野夕子は今年三十三歳。着物がよく似合う美人である。夕子は、米沢の紬織元へ仕入れに行った帰りの列車で、久しぶりに諸田四郎に会った。二人は五年前の事を想った。大学生の四郎に夕子が、もう東京の彼女のマンションへ訪ねて来るのはやめてほしい−−といったことを。四郎にとってそれは苦しい想い出だった。地方の支局から本社へ戻り鎌倉の家へ帰った四郎と、友人の静子が鎌倉で始めた呉服屋を手伝うようになっていた夕子は又時々会えるようになったのだ。四郎の目にかがやきが見られた。夕子の夫治雄は帝都大学文学部の講師だったが、結婚して一年足らずのうちにパリへ留学し休職届けをよこしたまま音沙汰無しで七年もたっていた。そんな夫をじっと待っている夕子に、親戚で子供の頃から夕子のファンだった四郎は同情し腹をたてていた。数日後、四郎の母きみの許へ反物を届けに行った夕子は四郎に会って夫の治雄が帰国したと教えられた。夕子は治雄の泊っているパシフィツクホテルへ駈けつけた。そこで夕子が見たのは白人の女とフランス語を話す子供をつれた治雄の姿だった。「その時、ブツンと、糸が切れる音が聴えたような気がしたの……」と話す夕子に四郎はいたわりと愛を感じた。四郎は見合いの相手の柿下くみ子をほうったまま夕子の実家への引越しを手伝った。四郎の気持を知りながら、そして自分の気持をも殺して、夕子は母のよね子や弟の正憲が勧める、仙台の大学教授の中年の男、田畑との縁談を決めてしまった。そして夕子は秘かに四郎を旅に誘った。二人は結ばれ四郎は夕子と結婚しようと決心した。しかし夕子は八歳も年上の自分が四郎の妻にはなれないという。夕子の締めている帯の模様の“辻が花”のように幻のままで二人の愛を秘めておき、自分は田畑のところへ嫁ぐのだという。四郎との四日間の旅で青春の日をとり返そうとしているかのように、夕子は四郎の腕の中で燃えた。どうしても仙台へ行かせはしないという四郎の強い愛情に負け、一度は、四郎との駈け落ちを考えたものの、四郎の両親の頑固な反対をみて、結局、夕子はなきがらになったつもりで田畑のところへ嫁ぐのが四郎の為にも自分の為にも一番良いと決心するのだった。静子から夕子の住所をきいた四郎は自分の目で夕子の生き方を確かめる為に仙台へ向った。夕子は田畑と二人の子供にかこまれて新しい生活を始めていた。悄然と帰る四郎……。夕子も四郎と別々のところで、過ぎ去った、二人だけの大切な日のことを考えるのだった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1972年
製作国 日本
配給 松竹
上映時間 88
カテゴリ ラブ・ストーリー
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