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「四月怪談」(1988)

67点67
8ミリ映画出身の小中和哉が、16ミリ作品「星空のむこうの国」に続いて初めて35ミリに挑戦したSFファンタジー。“特撮に頼らないSFを撮りたかった”ということで、人気少女マンガ家・大島弓子の原作を時にコミカルに、時にリリカルに描いている。生命の素晴らしさを素直に訴えかける作品は近年珍しく、さわやかさに好感が持てる。国下初子はふとした事故から自分が死んだと勝手に思い込み、魂が肉体から離れてしまう。青年幽霊の弦之丞は早く初子を生き返らせようと説得するが、自分の状況を楽しんでいる初子はなかなか戻ろうとしない……。公開時には中高生の共感を呼んでヒットした心優しい物語。

あらすじ

初子は明るい女子高生。憧れの学級委員・津田沼には片想いたが、ESPに凝る変人・夏山から好かれていた。ある日初子は子犬の鳴き声に呼び寄せられて廃工場に入って行くが、落ちてきた鉄骨で頭を打った。気がつくと初子は幽霊となり、天国の門へ来ていた。そこで先輩幽霊の弦之丞に「今すぐ肉体に戻れば生き返える」と勧められたが、初子はそのまま下界へ遊びに行ってしまう。そして津田沼の部屋に忍び込んだり、自分の通夜をのぞいたりするが、生きている人には姿が見えなかった。初子はふと子犬のことを思い出し、ESPの夏山に助けを求める。なぜか彼には初子の姿が見えたのだ。夏山は幽霊とは知らずに、犬の世話を引き受ける。その夜初子は、好奇心から自分の通夜に参列した津田沼とクラス委員・留美子の後をつけた。ところが帰り道で留美子は津田沼に恋を打ち明け、彼はそれを優しく受けとめた。初子は弦之丞の説得を無視し、夜の街へ飛び出した。子犬を連れた夏山は初子を見つけて幽霊だと悟るが、「明日また学校で会おう」と声をかけた。弦之丞は初めて初子に、80年前に気球の事故で死んだことを語った。その時彼は自分が愛する人を見つけていなかったことに気づき、それ以来同じ様に満たされず幽霊となった人々を説得しては生き返らせていたのだ。翌朝の告別式で初子は、このまま弦之丞の仕事を手伝うと言い出し、遺体はとうとう火葬場まで運ばれてしまった。初子は自分が誰からも愛されていないと思っていたが、そこへ夏山が初子の好きなレンゲの花束を持って駆けつけ母、とし江が取り乱す姿を目の当りにした。弦之丞は愛する初子に別れを告げて80年ぶりに天国の門をくぐり、初子は生き返って再び高校生活に戻るのだった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1988年
製作国 日本
配給 日本ビクター
上映時間 98
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