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「妹」(1974)

【DVD発売中】

68点68
「赤ちょうちん」に続き、藤田敏八監督=秋吉久美子主演で送る青春歌謡映画第2作。嫁ぎ先から突然帰ってきてしまった妹とその兄の近親相姦的愛情を描く異色作。引っ越し屋をやっている秋夫のもとに結婚したはずの妹・ねりが、ひょっこり帰って来る。とにかく秋夫は家に置いてやることにするのだが、どうも家出の理由がよく分からない。親戚連中に聞くと、ねりの夫は行方不明らしく、その原因は妹にあるという。秋夫はとにかくねりを家に戻そうとするが、ある日「夫を殺した」と告白される……。白けた表情はしているが、一方で何をするか分からないという秋吉久美子の奔放なイメージは、この作品で定着した。

あらすじ

小島ねりは同棲していた耕三と別れ、鎌倉からたったひとりの肉親である、兄秋夫のところに帰って来た。秋夫は亡くなった両親のやっていた食堂の小型トラックで、学生相手のモグリの引越し屋をやっている。翌日の早朝、耕三の妹のいづみが訪ねて来た。いづみは鎌倉でブティックを営み、耕三とねりもそこに住んでいた。いづみはねりの突然の家出、そして時を同じくして何処かへ行ってしまった耕三の原因が、小姑のような存在である自分にあるのではないか、と案じていたのだった。家出の理由を聞くいづみに、ねりはろくな返事をしなかったために、ついには口論となり、いづみは寂しく鎌倉に帰っていった。兄妹ふたりの生活が始まった。若い男と女の体臭のむせかえるような生活でもあった。ねりの心の底から耕三が消えてはいなかったのだろう。耕三の友人を訪ねたり、耕三の次兄夫婦の顔色を遠くから垣間みたり、鎌倉の両親を訪ねたりもした。秋夫は、ねりを妹としてと同時に、一人の若い女性として愛しくてたまらなかった。そんなある日、ねりはテンプラ屋をやっている叔母の店を手伝うと言って秋夫の元を去った。秋夫の恋人ミナコに遠慮してのことだった。すぐにねりを連れ帰った秋夫は、一層可愛く思うのだった。「花嫁衣裳を買ってやるから、鎌倉のお前たちのアパートで耕三の帰りを待ちなさい」と優しく言う秋夫。兄妹二人だけの最後の夜、秋夫はねりに花嫁衣裳の打ち掛けを着せてやった。秋夫が苦労して貯めた金で買ったものだった。翌朝、近所の人々の祝福の笑みの中を着飾ったねりを乗せた秋夫の車が出発した。そして数日後、「耕三さんは死んでるかもしれないけど、今度三輪車にのっておくれないで追っ駈けて行きます」という遺書と、花嫁衣裳を部屋に残してねりは消えた……。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1974年
製作国 日本
配給 日活
上映時間 92
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