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「私に近い6人の他人」(1993)

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ニューヨーク五番街にあるキドリッジ夫妻の高級マンションに、突然ケガを負って転がり込んできた黒人青年ポール。ハーバード大学に在籍する息子の同級生という彼は、洗練された巧みな会話で夫妻を魅了する。しかも彼の父親は名優シドニー・ポワチエ。驚嘆する夫妻を父が監督する映画に出演させてやるとまで約束するが、どれもこれも真っ赤な嘘だということが判明する。やがてミステリアスな彼の正体が徐々に明らかになっていくのだが……。世界各国で賞賛を浴びた舞台劇を原作者J・グエア自身の脚本により映画化したユニークな人間ドラマ。

あらすじ

ある朝、ニューヨーク5番街の高級アパートに住むウイザ(ストッカード・チャニング)と夫で画商のフラン(ドナルド・サザーランド)は「今朝はひどい目にあった」と驚きも冷めやらぬ様子で、慌てて友人の結婚式に出掛けていった。結婚式のあと、二人は社交界の仲間たちに昨夜どんな「ひどい目」にあったかを語る――夫妻は資金繰りのために南アの金鉱王で友人のジェフリー(イアン・マッケレン)を家に招いていた。そこにポールと名乗る青年(ウィル・スミス)が血まみれになって助けを求めてきた。黒人だが身なりも立派で、ハーバード大に通う子供の同級生、しかも名優シドニー・ポワティエの息子と名乗り、知性あふれ弁舌爽やかなポールに一同はすっかり魅了され、出資の件も片づく。夫妻は喜んでポールを家に泊めた。翌朝ウイザが起こしに行くと、ポールは見知らぬ男と全裸で抱き合っている。夫妻は仰天して二人を叩きだす。二人はあちこちでこの事件を話すが、友人のラーキン(ブルース・デイヴィソン)とキティ(メアリー・ベス・ハート)からまったく同じ話を聞かされる。親たちはハーバードに通う子供たちに心当たりはないか詰問、子供たちは大反発するが、やがてMITに通うトレント(アンソニー・マイケル・ホール)が犯人だと探りだす。ゲイでコンプレックスの固まりの彼は、街で出会ったポールと同棲し3ヶ月で上流階級のマナーや喋り方、友人の家族状況などをすべて教え込んだというのだ。やがて事件も忘れ、ウイザとフランはイタリア旅行に行く。ところが帰国後、エリザベス(ヘザー・グラハム)という娘が「フランの黒人の隠し子」のことを訴えてくる――彼女と恋人のリック(エリック・サル)は俳優志望でニューヨークに出てきたが、そのギリギリの生活にポールが入り込み、リックを誘惑してなけなしの貯金をだまし取った、しかも彼はポールのセックスの虜になってしまったというのだ。ラーキン夫妻がリックの自殺を目撃し、エリザベスはポールを告訴する。そしてある晩、ウイザにポールから電話がある。いつになく真摯な声のポールは、ウイザに問われるまま罪を告白し、すべてウイザたちの生活に憧れてしたことで悪意はない、今でもウイザたちが大好きだという。元々ポールに好意を感じていたウイザは自首を勧め、晴れて出所したら自分たちの家に引き取ると約束する。フランは怒るが、ウイザの主張に折れて二人でポールを迎えにいく。だが渋滞に巻き込まれ、夫妻がついた時にはポールは警察に連行されるところだった。ウイザは警察にポールの消息を尋ねるが、家族でもなく、本名も知らないのでは取り合ってもくれない――とある昼食会でウイザは以上のことを語り、その後、留置所で黒人の青年が首吊り自殺し、その時使ったのが夫妻がポールに与えたのと同じピンク色のシャツだった、と結ぶ。彼女は涙ぐんでいるが、夫のフランはまったく酷い目にあったというだけ。夫の態度にウイザは自分たちの生活がいかに欺瞞に満ちていたかを自覚する。席を立った彼女はフランの制止を振りきり、一人で街を歩いていく。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1993年
製作国
上映時間 112
カテゴリ 人間ドラマ
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