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「上を向いて歩こう」(1962)

【DVD発売中】

67点67
アメリカでもNo.1になった坂本九の大ヒット曲『上を向いて歩こう』に想を得た歌謡メロドラマ。主演は坂本自身、監督は日活アクションの数々の名作を生みだした舛田利雄で、少年鑑別所を脱走した若者が音楽を通じて更生の道を歩み出す過程を生き生きと描いている。

あらすじ

脱走を告げる少年鑑別所のサイレン。逃げる九と良二は通りがかりのオート三輪に飛び乗った。三輪車を運転する永井は、鑑別所を出た少年たちを自分の家へ引取り運送店をやらせ立派に更生させていた。九はここで更生の道を踏み出した。一方の良二は、ジャズ喫茶モンタナに現われた。彼は以前、ここのバンドのドラマー牧に教わったことがあり、ドラマーになりたい一心で鑑別所を脱走してきたのだ。しかし頼りの牧はヒロポン中毒、一文なしの良二が放り出されようとしたとき、喫茶店の用心棒で兄貴株の健が知恵を貸し、良二は、バンドボーイになることが出来た。閉店後の舞台でドラムを叩く良二は幸せそうだった。兄貴の健は、ノミ屋をしてかせいでいるが、どこか普通のヤクザとは違っていた。彼はひそかに大学の受験勉強にはげんでいたのだ。健、九、良二皆んな愛に飢えた孤独な者同士だが、それぞれ一生懸命生きようとしているのだ。すでにひどくヒロポンに犯され、ドラムを叩くことも出来なくなっていた牧は、恋人恵子の故郷へと帰っていった。健は見事大学の入試に合格した。これを機会にノミ屋をやめる決心をした健は、父の家へ堂々と出入りできると喜んだ。妾の子として生まれた健は、異母兄のように父親の愛情が得たいばかりに大学へも入ったのだ。ところが、父を尋ねた健に家族の態度は冷たかった。健の希望も消え、残るのは憎しみだけだった。九も一生懸命働いた。そんな九を永井は喜こびの目で見守った。一方、どうしてもドラムが欲しかった良二は、新車を盗み出した。しかも途中ハンドルを切りそこなって車を燃やしてしまった。九は良二の裏切りに我を忘れ、二人はモンタナのステージでにらみ合った。激しくぶつかり合う二人、やがて二人は肩を掴み合って泣いていた。上を向いて歩こう、涙がこぼれないように……。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1962年
製作国 日本
配給 日活
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