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「バナナ」(1960)

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あらすじ

在日華僑総社の会長呉天童の一人息子竜馬は、いたって純情な青年である。中古のコンソルを買うために貯めた貯金が二十万円ある。まだ二十万円足りない。友達のサキ子がシャンソン歌手になるといいだし、喫茶店「キキ」で、後援会をこさえたり切符をさばいたりするのに忙がしい。「キキ」のマスター宍倉もマネージャーを買って出た。サキ子は父親の貞造をくどき落すのに竜馬と宍倉に同行を頼んだ。竜馬が呉天童の息子だと聞くと貞造の風向きが変った。神戸にいる竜馬の叔父呉天源は大商人だった。バナナ仲買人として年に二五〇カゴ扱っている貞造にとって、四〇〇〇カゴもの輸入許可証を持っている天源は羨望の的であった。権利を少しわけてくれるように頼めば、二十万のリベートを出すと言った。コンソルが買える。竜馬は天源を訪ねた。一八〇〇カゴの輸入許可書をくれた。竜馬はサキ子と自動車の中古市へ行ったが、コンソルは売れていた。−−竜馬の母紀伊子は、シャンソン愛好の集いマロニエ会に夢中になり、歌手の永島にパリの話を聞く会を企画していた。箱根の旅館へ泊った夜、彼女は冒険をしようとしたが、その場になると永島に幻滅を感じた。竜馬は銀座で一人の青年に声をかけられた。天童の許に出入りしている王だった。彼はやがて竜馬に競馬や競輪の味を覚えさせ、スッテンテンにしてしまった。天童が王のことを調べてみると、張許昌の一派らしい。張は天童の失脚を狙っている男なのだ。双葉ホールでのサキ子のシャンソン発表会は予想以上の盛況だった。その頃、天童の邸には竜馬の逮捕状を持った刑事が来ていた。竜馬は初めて王や張にクレームのことで騙されたことに気づいた。サキ子が急を聞いて駈けつけた。天童は彼女の眼に涙が光っているのを見て「竜馬が釈放されたら、あの娘さんと一緒にしばらく天源のところに預けたいと思うんだが」と紀伊子に言うのだった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1960年
製作国 日本
配給 松竹
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