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「サウダーヂ」(2011)

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映像製作集団“空族“の富田克也監督が『雲の上』『国道20号線』に続いて放つ最新作。監督の出身地である山梨県甲府市を舞台に、不況による空洞化が進む地方の現状、そこに生きる派遣労働者、日系ブラジル人、アジアからの移民らの姿を描出。ラップ音楽をとり入れたその映像世界は海外でも反響を呼び、ロカルノ国際映画祭で批評家賞を受賞した。

あらすじ

山梨県甲府市。何の変哲もなく、人通りもまばらな中心街はシャッター通りと化していた。不況の土木建築業には、日系ブラジル人やタイ人を始めとする様々な外国人労働者たちがいた。HIPHOPグループ“アーミービレッジ”の猛(田我流)は派遣の土方として働き始める。自己破産した両親はパチンコに逃避、家庭は崩壊。弟は精神を病んでいた。猛の働く建設現場にも、多くの移民たちがいた。そこで、土方一筋に生きて来た精司(鷹野毅)や、タイ帰りの保坂(伊藤仁)と出会う。彼らと共に仕事帰りにタイパブに繰り出す猛。タイ人ホステスのミャオ(ディーチャイ・パウイーナ)に会って楽しそうな精司や、盛り上がる保坂に違和感を覚え、外国人を敵視する。精司は、妻の恵子(工藤千枝)が怪しげな商売に手を出し始めたことで、ますますミャオにのめりこみ、全てを捨てて彼女とタイで暮らす事を夢想しはじめる。しかしミャオはタイの家族を支えるために日本で働き続けなければならない。やがて、追い詰められて廃業する下請け。保坂はこの街に見切りをつけようとする。“saudade”。ポルトガル語で“郷愁、情景、憧れ”。そして、追い求めても叶わぬもの。不況が深刻化し、真っ先に切られる外国人労働者たちは、住み慣れた日本を離れ、遠い故国に帰るしかないのか?彼らはこの国で生きてきた。彼らの故郷はこの国、この街なのだ。無視される叫び。苦難を忘れる束の間の喜びのとき、彼らは集い、歌い踊る。その移民たちの輪の中に、かつての恋人まひる(尾崎愛)の姿を見つける猛。そして出会う日系ブラジル人デニス(デニス・オリヴェイラ・デ・ハマツ)率いるHIPHOPグループ“スモールパーク”。彼らとの共生を信じるまひると、否定することで自分を支えようとする猛。そして日本人と日系ブラジル人二つのHIPHOPグループが競い合うパーティーの夜が始まる……。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 2011年
製作国 日本
配給 空族
ヘッド館 ユーロスペース
上映時間 167
公開日 2011年10月22日(土)公開
カテゴリ 人間ドラマ
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