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「慾望」(1953)

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あらすじ

大陸から未帰還の夫をまつ梶原咲枝は焼けのこった大森近傍の借家に義母せつと暮している。この借家の大家−−葬儀屋を本職とし他に雑多な多角経営の根をひろげている、界隈のちよっとしたボス紺野より立退きか、妾かと迫られて、せつは嫁の二号志願に意外にも大乗気、咲枝も別して反撥するふうではない。ただ、生神様とやらに熱をあげている義母の、案外な抜けめなさが可笑しい。戦前梶原家の女中だった杉山ヒロ子は今や特殊婦人となり、黒人兵トムとの愛の巣を近所の温泉マークの旅館に営んでいるが、この旅館も紺野の家作である。しかし彼が人事相談所長なる矢車を正面にたてて立退き交渉をはじめても、外貨獲得の一端をになう旅館主種田の鼻息はあらい。夫の戦死が確認されると、さすがに咲枝は生活上のあれやこれやに思い及び、女学校時代の同級生北見静江が二号さん生活に自足している姿を見聞きしたことなどもあって、漸く紺野の申入れを検討するようになった。が、その静江が紺野の現在の二号であることには、両人とも気がつかない。咲枝の家の下宿人、軍需工場の実直な工員河田は、おのれの平和主義と職業のズレが気になって、田舎に帰りたがっている。妻が精神病院の患者−−したがってやもめ同様の彼と咲枝とは同病相憐れむていの共感をおぼえている。婦人会長山崎のあっせんで咲枝は、肺病の妻をもち、アプレのわが娘に二号をもつよう励まされた歯科医島崎にもお目見えする。河田の妻は死に、彼は故郷尾ノ道へ帰った。トムの戦死で逆上したヒロ子は、想い出の愛の巣を人手にふれられるのが忍びないとて、繰返し放火する。種田は大閉口である。せつは生神様のお告げとやらでしきりに二号志願をせっつくが、咲枝にひそかに何事かをたくらんでいる。とある日、紺野に咲枝から色よき電話がかかり、某料亭にて待つという次第に、よろこんだ彼は、あわてて静江と別ればなしの片をつけ、約束の場所にかけつける。そこには咲枝と一緒に島崎もいた。ボスと英国風紳士は、咲枝の微笑のまえでとっ組み合いをはじめる。−−やがて咲枝は男たちも義母も擲って河田のいる尾ノ道に出発した。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1953年
製作国 日本
上映時間 116
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