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「キャタピラー」(2010)

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【DVD発売中】

65点65
『実録・連合赤軍 あさま山荘の道程〈みち〉』の若松孝二監督が、反戦の強いメッセージを込めて痛烈に描き出す戦争ドラマ。両手両足を戦地で失い日本に帰還した軍人の男と、身動きひとつとれない彼の面倒を見続ける妻の姿を通して、戦争の意味を問う。今年のベルリン国際映画祭で見事に銀熊賞最優秀女優賞を獲得した寺島しのぶの渾身の演技が光る。

あらすじ

一銭五厘の赤紙1枚で男たちが召集されていく中、黒川シゲ子(寺島しのぶ)の夫・久蔵(大西信満)も盛大に見送られ、勇ましく戦場へと出征していった。だが、シゲ子のもとに帰ってきた久蔵は、顔面が焼けただれ、四肢を失った無残な姿であった。村中から奇異の眼を向けられながらも、多くの勲章を胸に“生ける軍神”と祀り上げられる久蔵。四肢を失っても衰えることのない久蔵の旺盛な食欲と性欲に、シゲ子は戸惑いながらも軍神の妻として自らを奮い立たせ、久蔵に尽くすのだった。だが、自らを讃えた新聞記事や勲章を誇りにしている久蔵の姿に、シゲ子は空虚なものを感じ始める。やがて、久蔵の食欲と性欲を満たすことの繰り返しの日々の悲しみから逃れるかのように、シゲ子は“軍神の妻”としての自分を誇示する振る舞いをみせるようになっていく。そんな折、日本の輝かしい勝利ばかりを報道するニュースの裏で、東京大空襲、米軍沖縄上陸と敗戦の影は着実に迫ってきていた。久蔵の脳裏に、忘れかけていた戦場での風景が蘇る。燃え盛る炎に包まれる中国の大平原。逃げ惑う女たちを犯し、銃剣で突き刺し殺す日本兵たち。戦場で人間としての理性を失い、蛮行の数々を繰り返してきた自分の過ちに苦しめられる久蔵。混乱していく久蔵の姿に、シゲ子はお国のために命を捧げ尽くすことの意味を見失っていく。1945年8月6日広島、9日長崎原爆投下。そして15日正午、天皇の玉音放送が流れる中、久蔵、シゲ子、それぞれの敗戦を迎えるのだった……。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 2010年
製作国 日本
配給 若松プロダクション=スコーレ
ヘッド館 テアトル新宿
上映時間 84
公開日 2010年8月14日(土)公開
映倫 R15+
カテゴリ 社会派ドラマ
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