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「お嬢さん乾杯!」(1949)

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【DVD発売中】

75点75
木下惠介が「破戒」に次いで撮り上げた作品。木下としては初の本格喜劇である。敗戦による社会体制の変化に伴い華族制度は廃され、いわゆる“斜陽族“が登場し、その一方では新興成金が生まれたりした。そうした世相にアイデアを得て作られたのが本作品である。自動車修理業で成功した圭三に元華族の令嬢・泰子との縁談がもち上がる。圭三は“提灯に釣鐘だ“として最初は断わるが、仕方なくお見合いするハメになる。ところが圭三は泰子に会ったとたん一目惚れ。圭三には雲の上の美女に思われた泰子の方も結婚を承諾。こうして成金と没落華族のチグハグなやり取りが始まる。この明るく快テンポの都会喜劇は、封切り当時大ヒットした。

あらすじ

自動車の修理業をやっている圭三の所へ得意先の佐藤専務が縁談を持ち込んだ。相手は池田恭子という華族の令嬢だが、提灯に釣り鐘だと圭三は問題にしないが、熱心な佐藤に口説かれてとにかく見合いという事になった。さて見合いをしてみると恭子は予想した高慢なお嬢さんでなく圭三はすっかり好きになった。佐藤から結婚承諾の返事を聞いた圭三はものすごい上機嫌。新調の服、新しい靴、派手なネクタイをしめて池田家を訪問した。圭三は恭子の家族の人達に紹介された。皆善い人達ばかりである。だが家族の中で一人だけかけているのは恭子の父の浩平である。浩平は詐欺事件の側杖で刑務所に送られていた。そして池田邸も五十万の抵当に入ってその期間はあと三月だと佐藤から聞いた圭三は金の為の結婚であったかと失望するが、恭子へ対する愛情は深まった。圭三は恭子と帝劇へバレエ見物に出かけるが、興味がなく、その帰途見た拳闘試合の方が結構楽しめた。恭子は趣味の相違を見てとった。恭子の誕生日を祝って圭三はピアノを恭子に贈った。恭子の弾くショパンの曲が良いのか悪いのか判らない圭三はガラガラ声を張り上げて故郷の民謡を歌った。圭三と恭子は刑務所に父を尋ねた。父の口から「金の為の結婚はするな」と忠告されて恭子の心は重い。そぐわない雰囲気のまま別れた圭三は自分と恭子は違う世界の人らしいと感じた。圭三はその翌日恭子に心の中を打ち明けてくれと頼む。その返事は愛情のない結婚に悩む恭子の姿であった。恭子は結婚すれば愛することも出来ようと考え、圭三に自分のわがままをわびた。披露宴の日。圭三は恭子の祖父達の口から恭子の愛人であった戦死した芳彦の話しを聞いて何か惨め気持ちがわいてくる。圭三は恭子に手紙を残して帰った。田舎へ行くという圭三を追って恭子は新橋、品川、京浜国道を自動車で走らせた。これを知った圭三はデッキから手を振る。恭子も涙の眼で振り続けた。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1949年
製作国 日本
配給 松竹大船
上映時間 90
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