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「元禄美少年記」(1955)

80点80
赤穂義士銘々伝の一つ、矢頭右衛門の物語を題材とする伊藤大輔作品。病弱な父の果たせなかった遺志を継ぎ、赤穂浪士に加わった右衛門の足跡を、切腹の順番を待つ彼の回想という構成でたどっていく。脚本は八尋不二のオリジナルで、自ら脚本を手掛けることが多い伊藤監督とのコンビはこれが4作目。中村賀津雄の美丈夫ぶりも見ものだ。

あらすじ

元禄十六年二月四日、水野家で切腹の順番を待つ矢頭右衛門七の回想。主君浅野内匠頭が殿中で吉良上野介に斬りつけたという報が赤穂に来た頃、矢頭右衛門七は十六であった。復讐を決意した家老大石内蔵助は同志を集めたが、右衛門七の父長助は病弱であり軽輩のためにその仲間に入れてもらえなかった。長助は自殺した。大石は長助の遺書を読み、遂に右衛門七を同志に加えることにした。母と供に江戸に向う右衛門七は道中でお茶の師匠山岡宗入とその姪しのを知った。しのは右衛門七にほのかな恋心をいだくようになった。赤穂浪士の中には軽輩が三人いた。年配の寺坂吉右衛門、矢頭右衛門七、その友人の佐野正平である。同志の人々はこの三人を何かにつけて冷い目で見た。正平はそれが辛くてともすると皆と一緒に死ぬのが馬鹿らしく思われてくるのであった。江戸に出て来たしのは吉良の邸に奉公することになった。吉良の附人の一人新見弥七郎はしのと結婚したがっていたが、しのの心には右衛門七の面影が宿っていた。しのの口から十二月十四日の茶会のことをきいた右衛門七は大石に知らせた。討入の日が決定した。その頃正平は病気の娼婦と親しくなり、人間らしく生きることを望んで同志に加わるのを止めてしまった。討入の夜、逃げ廻る吉良上野介の行方を浪士に知らせたためにしのは弥七郎に斬られた。右衛門七は弥七郎を斬った。回想から覚めた右衛門七に切腹の順番が廻って来た。水野邸の門外でひそかに右衛門七を見送るのは傷の癒えたしのであった。しのの打つ鼓の音で右衛門七はしのの生きていたのを知った。彼はしのに愛されているのを自覚したが、その時は死ぬ時であった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1955年
製作国 日本
配給 松竹京都
上映時間 108
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