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「日本脱出」(1964)

【DVD発売中】

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自己の映画哲学と通俗メロドラマを見事に融合させた傑作「秋津温泉」を経た吉田喜重が、初めて手掛けたアクション映画。東京オリンピックで日本中がにぎわっていた頃、孤独と焦燥の中で日本脱出を渇望する下働きのバンドボーイ・竜夫がいた。彼は麻薬中毒の兄貴分・浅川の計画するソープランドの金庫破りに加わることを強制される。犯行は成功するが、警察に追われる立場に。竜夫は米軍の朝鮮輸送船に潜伏し、日本脱出の夢に懸ける。当時の日本を風刺する視線が鋭い。一般公開の際、ラストの主人公の発狂シーンが削られ、吉田は大島渚に続いて松竹を去ることになる。

あらすじ

竜夫は有名歌手の世話に明け暮れる、バンドボーイだ。彼は狐独と焦燥にかられ、アメリカに歌の修業に行きたいと思った。或る夜、竜夫は麻薬中毒の兄貴分浅川タカシに出会った。タカシはソープランドに勤めるヤスエと元競輪選手の郷田を紹介し、ヤスエの勤めるソープランドの、金庫破りに加わるよう脅迫した。犯行は、午前四時。犯行後の集合場所は、競輪室内練習場だ。部厚い札束が異様に光っていた。分け前をとりに来たヤスエは、三人が逃げる時、郷田の撃った弾が、警官を即死させたと知らせた。事件のばれるのを恐れた郷田は、ヤスエを選手控室に監禁すると、乱暴を働いた。ヤスエの抵抗する声のすさまじさに、竜夫は郷田を射った。タカシは逃げ、竜夫とヤスエだけが残った。とにかく二人は、逃げなければならない。ヤスエは、身体をはって竜夫を逃がそうとした。ヤスエは警察の目を盗んで、客を取った。ヤクザの花田に、ヤスエがソープランドを襲撃した女であると感づかれると、竜夫は、花田を殺した。ヤスエは、GIのオンリーの光子を頼って、基地に逃げた。竜夫に、念願の日本脱出をさせようとしたのだ。だがオリンピックを前にして軍用機は、朝鮮への輸送に全力をかけていた。朝鮮まで行けば、アメリカに行ける。竜夫は、冷蔵庫トラックの中にかくれた。そこには、北朝鮮に脱出するという、李がいた。だが李は、竜夫のいない間に、MPに射殺された。愕然とした竜夫は、またヤスエを連れて逃げたが、途中、ヤスエは、刑事に逮捕された。一人になった竜夫はオリンピックでにぎわう、日本の騒動をしりめに、このチャンスを逃がしては、日本脱出は不可能だと身体を賭けた。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1964年
製作国 日本
配給 松竹大船
上映時間 96
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