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「浮草の宿」(1957)

100点100
当時の日活の新人スター、二谷英明を鈴木清太郎(現・清順)が演出したB級アクション。本編は殺人の濡れ衣を着せられたヤクザが、5年後に真犯人を求めて横浜に帰ってくるといったハードボイルドと、春日八郎のヒット曲を素材とする歌謡映画という二つの顔を持つ。春日の役は流しの歌手、その正体は正義の税関吏だ。

あらすじ

夜の横浜港の岩壁に対峙する男二人。港湾荷役の縄張り争いで決闘する丸菱組の志田と花田組の三木俊次。だが、二人が一緒に倒れた時、どこからか飛んできたナイフが志田の背を刺した。それから五年、花田組は解散し丸菱組の下に入っていた。丸菱組の滝も昔は花田組だったが、ある日、ハマで志田殺しの犯人と目され行方不明中の俊次を見つけて驚く。俊次は事件後香港に逃れ、恋人こずえと花田組のことを気にしながらいたのだが漸く密輸船サランガ丸に乗組み戻って来たのだ。その夜、俊次はバーで、こずえの妹で瓜二つの美緒に会い、姉は事件後ハマを去ったと聞いた。岩壁に美緒を誘い、俊次は自分が志田殺しの犯人でないと打明けたが、そのとき、ナイフ投げの名手利根始め丸菱組の連中に取巻かれた。俊次は袋叩きにあった。やがて気がつくと彼は流しの春公の家に横たわっていた。介抱する春公の妹ゆりと俊次には愛情が芽ばえた。ところが俊次は春公から、美緒は丸菱組社長村山の情婦だと聞かせられた。そして一方の春公は俊次がサランガ丸の船員と知って何故か目を光らせた。俊次は滝に逢い昔の真相を訊ねたが滝は黙否、その滝は利根に刺される。ついで俊次は美緒を詰問した結果、こずえは村山の毒牙を逃れ切れず自殺したのだと判明した。憤怒に燃えて俊次は丸菱組に乗込み、そこで志田を殺したのが利根であることも知った。だが乱闘の末、俊次は追詰められた。彼を庇おうと飛出した美緒は利根の拳銃に倒れた。その時、美緒がかけておいた電話で警官隊が駈けつけ一味は捕まった。俊次も春公に密輸容疑で捕われた。春公とは密輸内偵中の税関吏であった。しかし春公は俊次に間もなく帰れると約束、俊次を待つゆりの顔も明るかった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1957年
製作国 日本
配給 日活
上映時間 74
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