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「乳房を抱く娘たち」(1962)

40点40
高度成長下の農村。若者たちは皆都会へと出ていき、農民たちはやむなく労働力の機械化を受け入れるが、農村で粘り強く生き抜こうとする明るい青年の一団がいた……。当時の農村の悩みを反映した作品で、加藤嘉、伊藤雄之助らの脇役陣の好演もあって、決して暗くならぬ楽天的な青春映画といった一編。

あらすじ

力君が共同化にふみ切ったのは、レジャーがほしいからだ。でないと新調のオートバイが夜泣きする。相棒のモーさんこと一作はこの村に赴任して来たかけだしの獣医だが、誠実さが人をひきつけ、とくに嫁入り前の娘に惚れられた。若手のリーダーは青年部長で頭がよく理論家の仁さんだ。ここにもう一人重要な人物節がいる。彼女は高校の時父を失い今年十九で一家を切り廻すことになった。若い一団のほかに、もと陸軍軍曹で威勢だけいい銀次郎以下吾作、鉄五郎、庫之助、などの戦前戦中派も加わって、準備万端ととのい農協の小畑参事もくどきおとし、助成金の借り入れにも成功、各自が牛を持ちより、三十頭余りの共同牧場はめでたくスタートをきった。きくとみるとは大違い。共同経営はなまやさしいものではない。乳量が多いの少いの、働きが足りるの足りないので、老人達と若手とがカチンと対立してしまう。あまいもすいもかみわけた七十七歳の万吉爺さんの奔走も効き目がない。悪いことは重なるもので、若い一団のなかにも波風が立ちはじめた。リーダーの仁さんは魔がさして、節にキスしてしまった。後悔した仁は、新妻のかね子に白状してべたあやまりの一幕となったが、新妻はおさまらず共同牧場の牛はとり返すとわめきたてた。その上共同の牛が一頭ヘアピンをのんで死んだ。その上万吉爺さんまでが、娘の嫁入りしたくに牛を二頭売った。皆んなが絶望に落ちこんだ時、これからだとばかり力くんの大活躍がはじまった。隣村の近代化協会では乳価値上げ闘争が進行していて、力くんはそこの指導者の賢一とつながりができ激励をうけた。しかも、賢一の妹秋子の心もつかんで正に一石二鳥、百万の援軍をえたわけだ。モー獣医は節ちゃんと結ばれ仁さんとかね子の焼もち騒動もおさまった。若い一団は、かくして共同化にひそむ、物心両面の敵をいやというほど体験し、新規まき直しに出発することになったのだ。共同化はこれから始るのだ。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1962年
製作国 日本
配給 大映=全国農村映画協会
上映時間 124
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