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「素浪人罷通る」(1947)

80点80
伊藤大輔監督の戦後第1作。講談ネタの『徳川天一坊』の物語を題材にしている。八尋不二の脚本では、天一坊は実際に将軍の落としダネだが、封建制の政治的圧力によって殺される悲劇の男に書き変えられた。この時期はアメリカ軍による規制が厳しく、立ち回りは禁止。それに変わって独特の悲愴美でドラマを盛り上げた伊藤大輔の演出が素晴らしい。DVDは「阪東妻三郎傑作選 DVD-BOX」に収録。

あらすじ

紀州平野村感応院の若い山伏宝沢は時の将軍吉宗の落胤と名乗り江戸への旅に出た。たちまち道中に噂が飛び、お世継ぎ実現を夢見る信者たちが足下に集まった。途中落雷のため気絶した宝沢は山寺に住む娘お千枝に助けられる。宝沢の素性を知った住職天忠は赤川大膳らとともに「徳川天一坊」と祭り上げて、お千枝の映像と将軍への夢を胸に刻んだ天一坊をもり立てて行列も物々しく江戸に向った。藤川の本陣を訪れた元九條関白家の浪人山内伊賀亮は、天一坊に対しかたくその暴挙をいましめたが、天一坊の本心が父にひと目会いたいだけの人の子としての純真な願望とわかり、伊賀亮は妻子と別れ命を賭して天一坊の悲願達成に一役買って出た。千代田城内では、天一坊の訴願事件をめぐって老中たちの論議がわいた。ただ一人意を決した老中松平伊豆守は南町奉行大岡越前守に天一坊めし取りの指令を発した。伊賀亮は単身奉行所に乗り込み、越前守に対し天一坊の真意を披瀝し、やがて将軍吉宗の心も動いたが「天下政道のため、公儀の権威のために」と強硬につっぱる伊豆守の反対にあいついに一切は水泡に帰す。翌日吉宗鷹狩り出門の時刻を期して、天一坊一味逮捕の大捕物陣が始った。折から来合せたお千枝の手をとって天一坊は逃げた。鷹野に急ぐ馬上の吉宗を天一坊はチラリと見た。そして一抹の安心と尽きない痛憤のうちに伊賀亮も捕われた。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1947年
製作国 日本
配給 大映京都
上映時間 80
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