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「雨情」(1957)

100点100
明治末期から大正・昭和にかけて人々に親しまれた童話詩人・野口雨情の放浪生活を描いた時雨音羽の原作を、久松静児監督と森繁久彌のコンビで映画化した純愛ドラマ。結婚しながらも、惚れた女のあとを追って家出するダメ男を森繁久彌が好演。

あらすじ

野口雨情の生家は茨城県下磯原きっての素封家だったが、彼の代になって借財に苦しんでいた。彼は母の意志で土地の富豪大浦家の娘しづと結婚させられる。しづは雨情の詩に理解をもたず、彼にとって結婚生活は味気ないものだった。やがて二人の間に男の児が生れる頃になると野口家は全く行き詰り、しづとその兄の大浦政一との手で整理されることになった。雨情の詩作生活は日増しに周囲から圧迫されて行き、そのやるせなさをいやして呉れるのは時たま逢う瀬の加代であった。彼女は土地の芸者、お互に昔から愛し合っていたのだ。だがその加代もしづの兄政一の手で雨情から遠去けられてしまった。雨情は“好い詩を書くために−−”と記した一冊の手帖を残し、加代の後を追って磯原を去る。漂泊の旅を続け彼は加代がいると聞いた北海道に渡ったがそこには加代は居なかった。傷心の思いを抱いて郷里へ帰り放浪の詩作生活が続く。そして加代恋しの心で狂わんばかりの雨情を救ったのが作曲家中山晋平だった。潮来の水郷に船を浮べた二人は、新しい民謡の創作に精進することを誓い合う。そして水郷の女船頭おかよとその恋人勘一のはかない恋物語は、雨情の加代を求めるせつない心と結びついて名作“船頭小唄”を生んだ。−−しづとの間に生れた子、杉雄を連れて上京したとき、思いがけなくも彼は加代に出会った。しかし束の間の逢う瀬も、杉雄の母を恋うる心と、加代の世話をしている男の激怒とが相寄る二人を再び離れさせてしまった。磯原に帰った雨情を迎えたものは政一の罵倒としづの涙であった。すでに身の置きどころのなくなった自分に気がついた雨情は、「雲雀のように雲ン中に消えてったら、なんぼかいいでヤンしょうが……」と、折から“じゃんがら祭”で賑わう町から、夕闇の中にいずこともなく佗しく姿を消して行った。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1957年
製作国 日本
配給 東京映画
上映時間 117
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