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「九十九本目の生娘」(1959)

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北上川上流の白山部落では、10年に1度の火づくりの祭りの日が近づいていた。99本目の刀を生娘の生血で鍛えるために、若い娘がさらわれる……。エログロといわれた大蔵貢時代の新東宝でも一、二を争うキワモノ映画で、当時は肩身の狭かったSMファンをひそかに喜ばせた。

あらすじ

北上川上流に遊びにきていた二人の東京の女給、鈴木三重子と津川花代が、渓流で水浴中に何者かにさらわれた。つれの男二人は怪しい老婆を捕えたが、老婆は一寸のすきに逃れてしまった。近くの白山集落では、十年に一度の火づくり祭が近づいていた。平家の流れをひくこの集落では、昔ながらの掟が人々に守られていた。白山神社の宮司弓削部は、集落の者以外は山を下りろと、集落の長で、舞草族の首領である男に脅迫された。やがて、怪しい舞草族の祭りが焚火をかこんではじまった。先日さらわれた二人の女が、殺されて血のいけにえにささげられていた。それを通りかかってみた二人の炭焼きの男は、その場で殺されてしまった。色めきたった警察では、祭りの行われた神社の境内をさがし、神殿の地下に九十八本の長刀を発見した。それは鑑定の結果、史上に名高い舞草太郎国永の名刀だと分った。いずれの刀も刃先が血でくもっていた。これは、被害者が全部体の血をとられているので、この血と関連があるのではないかということになった。その頃、宮司の弓削部は、すでに五郎丸に捕えられて、集落の牢に入れられており、月の出には血祭りに上げられてしまった。舞草族の長は、九十九本目の刀を、女の生き血で鍛えようとしていた。そして、いけにえには老婆の娘あざみが選ばれた。あざみは、老婆が村からさらってきた子なので、老婆が身代りの娘をもう一人さらってこぬ限り、あざみの命はなくなることになった。一度は警察に捕えられた老婆は、集落民の救けで逃げ出し、及川署長が本部へ急行し、捜査隊出動でごったがえしているとき、及川署長の娘加奈子をさらって山に帰った。好きなあざみをつれて逃げた五郎丸は、集落民に殺された。しかしあざみだけはかろうじて捜査隊に救われた。隊員たちの足もとに突如矢が立ち、舞草族の男たちがはだかった。すでに捕えられた加奈子は集落民の手で木につるされ、警官隊のやってこぬうちに、刀を鍛える儀式がはじまろうとしていた。長の手が刀を加奈子に向けてふり下そうとした時、警官隊が到着した。舞草一族は最後がきたのを悟って神殿の地下室で自決した。救われた加奈子は、村の警察の捜査主任阿部政之とともに山を下りた。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1959年
製作国 日本
配給 新東宝
上映時間 83
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