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「家族会議」(1936)

100点100
横光利一の新聞連載小説を島津保次郎が映画化した作品。東京の株屋のインテリ若主人・高之と彼に恋する同業者の娘二人との恋愛の行方を追いながら、株屋同士の熾烈な争いを描いていく。高之役の佐分利信をはじめ、及川道子、桑野通子、高田浩吉ら配役の豪華さも見もの。脚本は「浮草物語」「戸田家の兄妹」など戦前の小津安二郎とのコンビで名高い池田忠雄。美術も「東京の合唱」「出来ごころ」など初期小津作品で知られる脇田世根一である。キネマ旬報ベストテン第6位に輝いたこの作品は、1954年、中村登監督によって再映画化された。及川道子の最後の出演作品としても記憶すべき映画。吉村公三郎が助監督についている。

あらすじ

兜町重住株店の若い当主高之は同じ株屋仲間梶原定之助の娘清子と大阪の大株屋仁礼文七の娘泰子の二人から想いを寄せられていた。高之の心は泰子にあるが、かつて父が仁礼の非情な商売におとしいれられ、自殺したいきさつに釈然としない。その泰子には仁礼の秘書京極が将来の婿とさだめられている。仁礼の命をうけた京極が東京製紙、大阪製紙両社を合併させるために東紙株の暴落をはかり大株主梶原を抱きこんだことを、清子の口から知った高之は、逆に大紙株を買いこんで危地を脱しようと急ぎ下阪し、父の盟友池島信助から持株を譲りうけて目的を達した。このさわぎから仁礼への警戒心を加えた高之は泰子に打とけられず、かといって清子の求愛も受入れる気になれなかった。失意の清子は、同じく泰子への失意になやむ京極と意気投合する。池島の娘で泰子の親友でもある忍は、高之と泰子を結びつけようと、二人を六甲山上の池島家別荘につれだした。忍が気を利かして去ったあと、二人はさらに須磨の泰子の別荘にうつり、はじめてお互いの愛情をたしかめあった。が、仁礼の命で泰子を探しにきた京極は、昂奮のあまり高之を撲り、泰子を無理じいにつれかえる。仁礼はさらに高之の持株の値を落そうと京極と共に上京、策動を開始した。株式界に大混乱がおこり、高之の店も破産に瀕した。店や家を抵当に入れ、再び信助の援助をもとめての高之の悪戦も、甲斐なかった。傷心の彼の許を忍が訪れる。抵当として池田のものとなった店を父に頼んで譲りうけ、高之と共同経営したいというのである。高之は父娘の好意に感激した。策動の結果、仁礼はさらに莫大な産を加えたが、さわぎの巻きぞえで破産自殺した高之の片腕、尾上惣八の娘春子に刺され死んだ。急をきいて下阪した高之は、若い者どうしのさっぱりした気持で京極と和解、仁礼の跡をついだ京極は清子と、高之は泰子とそれぞれ結ばれた。が、二組の幸福の蔭にはひそかに高之を慕っていた忍の犠牲があった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1936年
製作国 日本
配給 松竹大船
上映時間 76
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