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「雁〈1953年〉」(1953)

【DVD発売中】

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森鴎外の小説を豊田四郎が映画化した。舞台は明治時代の東京。貧しく育ったお玉は高利貸しの妾になり、無縁坂に家をもらって住んでいる。毎日坂を散歩しにやって来る大学生に憧れるようになったお玉は、ある日心を打ち明けようとするが、折しも大学生は海外留学に出発するところだった。彼は去り、また単調な生活が始まる……。人生の不遇に耐えながらもシンの強い女を高峰秀子が好演。戦中から戦後にかけて長いスランプにあった豊田監督は、この1作で久ーに本領を発揮した。特に明治の情緒たっぷりの美術とカメラワークが素晴らしい。1966年、大映の池広一夫監督によるリメイク作品がある。

あらすじ

下谷練塀町の裏長屋に住む善吉、お玉の親娘は、子供相手の飴細工を売って、わびしく暮らしていた。お玉は以前妻子ある男とも知らず一緒になり、今度は呉服商だという末造の世話を受ける事になった。が、それは嘘も、末造は大学の小使いから成り上った高利貸しで、醜い世話女房にあきたらずお玉に目をつけたのである。お玉は大学裏の無縁坂の辺の小さな妾宅に囲われたが、末造に欺かれたことを知って口惜しく思った。しかし漸く平穏な日々にありついた父親の姿をみると、せっかくの決心もくずれた。その頃毎日無緑坂を散歩する医科大学生の群れがあった。偶然その中の一人岡田を知ったお玉は、いつか激しい思慕の情をつのらせていった。末造が留守をした冬の或る一日、お玉は今日こそ岡田に言葉をかけようと決心をしたが、岡田は見事試験にパスしてドイツへ留学する事になり、丁度その日送別会が催される事になっていた。岡田の友人木村に知らされて駈けつけたお玉は遂に岡田に会う事が出来なかった。それとなく感ずいた末造はお玉に厭味を浴びせ、お玉は黙って家を出た。不忍の池の畔でもの思いにたたずむお玉の傍を、馬車の音が近づいてきて、その中で楽しそうに談笑する岡田の顔が、一瞬見えたかと思うと風のよう通り過ぎて行った。夜空には雁の列りが遠くかすかになってゆく。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1953年
製作国 日本
上映時間 104
カテゴリ 人間ドラマ
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