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「猟人日記〈1964年〉」(1964)

70点70
「にっぽん昆虫記」「月曜日のユカ」「赤い殺意」などと並ぶ日活エロス路線の力作。江戸川乱歩賞を獲得し、一躍、猟奇推理小説家として有名になったシャンソン歌手・戸川昌子の原作を浅野辰雄が脚色。しかも戸川昌子自ら主演するというセンセーショナルな話題をふりまいた。夜な夜なガールハントし、その猟の成果を“猟人日記“と題したノートに記していた男が巻き込まれる連続殺人事件。異常性生活のクールな描写、そして事件が解き明かされていくミステリーの面白さ。緻密なカメラワークとカット割りが、暗いエロティシズムと隙のないサスペンスを醸成していく。演出巧者・中平康の面目躍如。『流浪の民』が朗々と流れる薄暗い喫茶店や、猟色にとりつかれた男の過去の秘密の深層心理的フラッシュバックなど、宿命的ムードに貫かれた黒白撮影が見事だ。

あらすじ

関西物産会長の女婿、電子計算機コンサルタントの本田一郎は、東京出張中、ガール・ハントのため、一流ホテルと安アパート住いの二重生活をし、その結果を“猟人日記”と題するノートにこと細かに記していた。スーパーマーケットの現金係津田君子、オールドミスの相川房子、画学生の美津子−−と、本田の猟人はつづいた。そんなある日、君子が殺された。“俺には無関係だ!”とつぶやいた本田が美津子の部屋からの帰途、房子のアパートを訪ねると、彼女はナイロンのストッキングで絞殺されていた。“俺にはアリバイがある”。数日後本田が美津子のところに行くと、美津子は本田がアパートにおいたはずのネクタイで絞殺されていた。“罠だ!”と自分のアパートに本田がもどると、“猟人日記”が盗まれていた。彼は三人の女の殺害容疑者として逮捕され、死刑が宣せられた。義父の依頼を受けた弁護士畑中は、本田の有罪の決め手となったRH(−)AB型というめずらしい血液型の血と分泌物のナゾを追ううち、かつて本田に誘惑され、自殺した尾花けい子の姉常子の犯行であることをつきとめた。RH(−)AB型の血液と分泌物を売った三人の男が、自分たちが売った婦人の小鼻の傍にホクロがあったと証言したからだ。ところが、突然本田が控訴を取り下げて来た。畑中のすすめで“猟人日記”を再現した本田が、その第一ページに妻のことを書いたのを思い出したからだ。大阪に飛んだ畑中が本田の妻種子をたずねると、第一ページが切られた“猟人日記”があった。奇形児を生んだことで種子はノイローゼとなり、本田は猟人にはしった。そして“猟人日記”の第一ページに自分のことが書かれていることを知った種子は、常子を殺し、夫の女を殺したのだ。種子はすでに狂人となっていた。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1964年
製作国 日本
上映時間 123
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