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「産業スパイ」(1968)

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一匹狼の産業スパイに梅宮辰夫が扮した工藤栄一監督によるスパイ・アクション。建設会社の社長の席を狙う調査室長から、ライバル社が発明した新型エンジンの設計機密を探るよう依頼された産業スパイの木暮。しかしその依頼主も実は同業者であった。

あらすじ

一匹狼の産業スパイ木暮孟は、某製鉄会社が開発した圧延機の設計図を、日進コンツェルンに売込んだが、調査室長沢田は、すでにその内容をキャッチしていた。彼もまた産業スパイだったのだ。沢田は、日進建設社長の座を狙っており、そのためにはエンペラーモーターズが発明した新型エンジンの設計機密が必要だった。そうとは知らない木暮は沢田からの依頼をのんだ。期限一週間、報酬三百万円。木暮は早速エンペラーモーターズ秘書課の三木陽子、北村和枝を手懐け、情婦政美を使って機密を一手に握る重役川西に近づけた。川西は京都のホテルから走行テストの指令を出していた。色仕掛けで彼に接近した政美のネックレスには、小型マイクが仕掛けられていた。もはやエンジン設計の機密は未知のものではなくなった。木暮は北海道へ飛ぶとヘリコプターから走行テストの模様をカメラにおさめた。木暮のもたらせた写真は、沢田の計画を着々と成功に導いた。沢田はエンペラーモーターズ社長松井の一人娘博子との結婚を条件に、その写真を松井に売渡した。さらに沢田の目的は、博子の祖父で中央電力総裁松井太造にとり入り、白馬ダム建設を日進建設に請負わせることにあった。一方沢田の魂胆を知った木暮は、復讐を心に誓っていた。入札日を一ヵ月後にひかえ、六社が入札指定業者から消えた。いずれも沢田の裏面工作によるものだった。残るは日進建設と羽島建設だけ。その羽島建設こそ木暮が沢田に対抗するために選んだ会社だった。日進建設社長の椅子を会長の荒木と密約した沢田。一億円の報酬を羽島建設と契約した木暮。両者の落札価格探索戦は沢田にとって優勢に展開した。日進建設社長並木を羽島建設の常務として迎える条件で、落札価格を通報させること。沢田とファッションモデルのアンナの情事を、スキャンダル事件に発展させること。木暮の計画はいずれも沢田に察知されていた。残る手段は唯一つ、木暮は厳重な警戒網を突破して、日進コンツェルンの会長室に忍びこんだ。三百六億一千四百万円、この膨大な数字が太造だけの知る入札価格だった。七月十五日、入札がまさに行なわれようとした時、世間の風評を重視した政府から、指定業者八社による談合入札にせよ、との勧告が発せられた。この一片の通達により、木暮と沢田の夢は、はかなくも消え去ったのであった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1968年
製作国 日本
配給 東映京都
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