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「剣に賭ける」(1962)

70点70
剣豪・千葉周作の若き日の姿を市川雷蔵が熱演する時代劇。剣の修練のみを考える周作は、江戸の剣聖・浅利又七郎道場に入門するが、門下生の高柳又四郎の“音無しの構え“に打ちのめされて以降、すさまじい執念で剣の腕を上げていく。しかし、彼にはかつて赤子を斬った罪の意識が深く心に残っていた。

あらすじ

剣に憑かれた青年千葉周作は、殺人鬼の腕に抱かれた赤子の命を犠牲にしても己が剣の修練のみを考えていた。江戸に出た周作は剣聖、浅利又七郎の道場に入った。高柳又四郎の音無しの構えにうちのめされた周作は、凄じい剣への執念を燃やして精進した。彼の腕はめきめきと上り、そしていつか浅利の娘千夜と心を通い合わせるのだった。だがある夜、千夜に横恋慕する寺田兵馬をやむなく斬ったことから、周作は道場を去ることになった。“剣は心だ、心を持って心を斬る”と浅利はさとしたが、周作の耳にその言葉は入らなかった。剣の道を求めて諸国をさまよう周作の耳にかつてその幼い命を失わした赤ん坊の泣き声がつきまとった。その頃、浅利道場を訪れた兵馬の兄、寺田七郎太は高柳又四郎と立合い、その音無しの構えを破った。さすらいのはて、とある漁村に来た周作は、断崖の上に赤ン坊を抱いて哄笑する狂女を見た。何もかもいつかの時と同じだった。周作の計略が図に当って赤子は無事に救い出された。会心の笑みをうかべる周作には、人の心を包む温かさが感じられた。江戸に戻った周作に、待ち受けていた七郎太はすぐさま果し状を送って来た。時は明け方、場所は薄の繁る千丈原。現われた七郎太の背は陽光を背負って周作の眼を射た。七郎太の策を悟った周作は脱兎の如く走って場所を変え、十数間を距てて相対峙した。両者の手に同時に白刃がひらめき、疾風の如く駆け寄った二人は剣を振り下した。一瞬後、立ちつくす周作の面上には喜びも悲しみもなく、ただ、虚しさに似た超越の境地に澄み切っていた。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1962年
製作国 日本
配給 大映=大映京都
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