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「大東京誕生 大江戸の鐘」(1958)

60点60
慶応から明治に変わる日本の歴史の大転換期を背景に、その渦中に巻き込まれていった人々のそれぞれの人間模様を描いた松竹時代劇35周年記念映画。幕府の中心人物として立った小栗上野介と、父に反発するその子又一、上野介の論敵、勝海舟らが幕末の世を激しく生きていく。映画スターに加え、歌舞伎や新劇など様々な分野からスターが勢ぞろいした。監督は「ひばり姫初夢道中」などで知られる大曾根辰保。

あらすじ

◇風雲篇−−幕末の頃。黒船の渡来以後、日本の鎖国の夢は破られた。薩長の尊皇攘夷の運動は高まり、歴史は急速に動いて行った。小栗上野介は幕府の中心人物として立ち、大政奉還という徳川慶喜の方針には賛成したが、徳川を朝敵にしようとする薩長の策謀には憤っていた。そのためには薩長とも一戦辞すべからずと主張していた。その養子・又一はかねて上野介から世界の新知識を学んでいた。彼には父の思惑が判らなかった。日頃に似合わぬ反動的意見と、父に対立し、海軍の先輩・勝海舟の和平論に同調した。が、海軍には榎本武揚らの強硬な抗戦論が主流を占め、彼は不肖の子・臆病者と指さされる。許婚のさい子の父も卑怯者には娘をやれぬと息まくのだ。が、さい子は又一を信じ、彼を励ました。海舟は幕臣の非難を浴び、すでに死を覚悟していた。論敵小栗上野介から舟宿に招かれたとき、彼は又一をよろしく頼むという意外な言葉を聞いた。小栗が心底では自分と考えを同じくしながら、立場上やむをえず主戦論を唱えていることを、彼は悟ったのだ。舟宿の女・お竜はひそかに小栗に心を寄せた。彼女は薩摩の卸用盗に両親を殺され、体を奪われた女という。江戸城の大評定ののち、海舟はすべてを委せられた。彼が小栗邸を訪ねたとき、小栗は彼に火消の頭領・新門辰五郎を引き会わせた。辰五郎に和平ならずば江戸町民を退避させたあと市中を焼きはらえ、平和的進駐なれば、吉原の女を用いて薩長の殺伐の気を和らげよ、など種種の策をさずけた。小栗は愛を告げるお竜をそのまま、みごもった妻とともに旧領上州へ引き揚げて行った。◇開花篇−−江戸進駐の官軍は酒色に溺れ、江戸市民を恐怖のどん底に陥れたという。お竜は官軍の兵士たちの中に、かつて自分を犯した男を見出し、刺し殺した。市中引廻しの上、燦刑になろうとしたが、海舟の西郷吉之助への直談判で、お竜は身柄を貰い受けられた。上州で、小栗は東山道総督府の命令で斬罪になろうとしていた。海舟はこれにも助命を申し出たが、西郷の権限外でどうにもならなかった。父の斬首が又一に大きな衝撃を与えた。海舟のとめるのを振り切り、彼は榎本武揚の開陽丸に乗りこんだ。彼は和平論を捨てたのだ。旧幕海軍は北海道五稜郭を目ざした。お竜は勝の屋敷を出たあと、夜の女にまで転落した。辰五郎は彼女を見つけだし、小栗の位牌の前で激しく叱責した。−−東京遷都。“大東京”が誕生した。五綾郭での最後の出撃に、又一は傷ついて倒れた。勝のはからいで、さい子は赤十字隊に入っていたが、運よく又一を救うことが出来た。−−品川沖に入港した開陽丸から降り立つ二人を海舟が出迎えた。その頃お竜は、上州の小栗の墓に詣でていた。彼女は墓の前に一本の柳の苗木を心をこめて植えた。−−苗木はいつか力強い大樹となるだろう。榛名の峰が夕陽に映えていた。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1958年
製作国 日本
配給 松竹
上映時間 117
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