閉じるボタン
【重要】システム障害発生につきまして

「深夜の告白〈1949年〉」(1949)

75点75
戦後、大陸から帰国し、新東宝入りした中川信夫の同社での第2作。新聞記者・森口は横浜・クジラ横丁のビタミン亭に入り、驚くべき事実を知る。そこの亭主は、かつて飛行機会社社長として知られ、その後失踪した早川道平だったのだ。森口は早川と同じアパートに住む女と知り合い、彼の動静を探らせるとともに、早川の娘や早川家の元小間使いにこの事実を知らせるが……。

あらすじ

ヨコハマ・クジラ横町のビタミン亭に、ある日風太郎の風ていをして現れた森口××新聞記者は、おやじの顔を見て驚愕した。戦争中疾走した早川飛行機会社社長早川道平に違いなかったから……。森口はアパート紅葉荘に住んでいるキヨ子と知り合いになる。ビタンミ亭のおやじ実は早川は久保田と称して同じアパートに住んでいたのだ。森口は早速早川の娘峰子に早川の生存を知らせる。森口はキャバレー「黄色いリボン」にマダム七重を訪ね同様に早川生存を知らせる。七重はかつての早川家の小間使として働き、せがれの浩之と恋に落ちて子を宿して早川家を追われ、浩之は飛行士として出征し、そして戦死した。当時報道班員の森口は浩之から七重のことを託されたのだった。七重は今は亡き浩之の忘れ形見浩一と暮らしていた。七重は恩しゅうを越え早川に孫のいることを知らせたく思い早川を訪ねるが、一足咲きに峰子がおとずれ父早川に生存否定を頼む。峰子は失踪後背任横領罪に問われた父の生存を世に知られたくなかった。そこへ七重が現れたので早川も峰子も「人違いです」と言い張り、七重は憤然と帰る。一方森口は紅葉荘のキヨ子に早川の動静をさぐらせた結果、本人であることがはっきりしてきた。再び森口は早川を訪ね、否定する早川に、戦地で死んだせがれに会い、七重と子供をたのむと託されたことを話して帰った。早川の肩はふるえていた。その翌日七重を訪ねた早川は「私は早川だ」と告白した。彼は戦争中飛行機をどしどしつくった。しかし皮肉な運命は愛するせがれを自分のつくった飛行機に乗せて死なせたのだ。早川は闘いの悲惨をジカに感じた。死のうと思ったが死ねなかった。早川は行方をくらませて裸で生きようとした。憲兵隊はこれを不問に付す筈はなくありもせぬ罪名をきせた。−−そして終戦。早川は孫の顔がみたくて、ついに七重に会いに来たのだ。だが七重は先日の感情から早川を追い返す。帰った早川はドッと床につき、そして危篤の状態に陥った。キヨ子から森口に、七重に、隆子に電話がとぶ。七重はヤケ酒で酔いつぶれており、七重のパトロン三枝が孫の浩一を抱いてかけつけた。森口も来た。そしてついに早川は死んでしまった。峰子がおくればせにかけつけて泣き伏した。−−翌日の新聞に、大きく「失踪中の早川氏逝く」という見出しで、早川氏失踪の真意が発表された。七重はその新聞を見て唇をかんだ。「浩一を会わせたかった」「安心しろ、ボクが会わせたよ」三枝のことばで七重はくづれるように泣き伏した。ヨコハマ、海の見えるところ。森口は明るい顔でキヨ子と会っていた。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1949年
製作国 日本
配給 新東宝
上映時間 78
カテゴリ サスペンス/ミステリー
チケット 前売りチケットを購入する