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「縞の背広の親分衆」(1961)

20点20
森繁が森の石松の後裔で、ブラジルから20年ぶりに里帰りする元ヤクザを演じるという“ヤクザ映画“に対するパロディ精神にあふれた作品。森繁とフランキーの芸達者ぶりが光る。ハチャメチャなストーリー展開とラストのオチには思わずニヤリとさせられるはず。

あらすじ

芝浦埠頭に立った黒眼鏡の男−−これぞ傷害事件を殺人事件と早合点、ワラジをはいてブラジルへ逃避行を企て南米から十五年ぶりに戻った守野圭助、森の石松が金比羅代参の帰路大阪に遺した落胤の末裔、おおとり組の兄分でサイの手さばきは名人はだしという人物。故国の土をふんだ彼はまず、おおとり組の守り本尊お狸不動のお参りを思い立ったが、お狸不動は高速度道路の工事現場に化しているというさびれよう。そして、おおとり組も今や没落寸前、新興ヤクザの風月組に荒らされている始末。それを辛うじて支えているのは、死んだ大親分の女房で料亭・愛染亭を経営しているおしまと、蓮金院の住職・仙川浄慈の二人。浄慈は通称スモーキー・ジョウ、寺の住職ながら花札を扱わせては天下一、おしまの義理の娘で花売り娘をしながら風月組親分・風月三治の息子・シゲルの率いるチェリー組に対抗、銀座にシマを作ろうと意気込むビートガール万里子に惚れている。愛染亭を訪れた圭助は親分が遺してくれた縞の背広を着て親分の墓に詣で、おおとり組再興を誓い風月組とヤクザの意地を張り合うことになった。一方、大東京道路公団の尾形部長は高速道路建設で私腹をこやそうと、そのためお狸不動を利用しようとしていた。尾形は、風月組にお狸不動取り壊しの協力を頼み、一方では、おおとり組を中心に反対運動を起させようとした。つまり、地元の反対の火の手が高くなればなるほど上司に予算追加を求めることができるからだ。ところが親分の長男で万里子の兄にあたる良一が公団の設計技師で、ヤクザ稼業を真向から否定、お狸不動取りこわしを主張してゆずらない。この空気を反映して、おおとり組も一向に反対の気勢をあげない。困った尾形は、こんどは風月組におおとり組と手を結んでお狸不動取りこわし反対を騒いでくれという始末。立場を失った風月組の親分・三治は、それでも愛染亭へ行き、おしまと和睦しようとするが、言い寄ったとたん、おしまに痛めつけられて逃げ出す。一緒に行った乾分どもも、花札でジョウに負け身ぐるみはがされて帰る。ウラミを晴らさんとする風月組は、お狸不動の取りこわしに出かけるが、それも万里子が逸早く愛染亭に移した後で失敗。おおとり組は威信を回復した。おおとり組ではこれを祝って賭場を開いたが、警察にあげられる。圭助が責任者としてズラかることになり、再び彼は南米へ。彼に恋いするおしまを振り切って……。と、その後へ圭助の子と称する三人のハーフが現われ、おしまはびっくり仰天。その彼女を三人の子が笑っていた。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1961年
製作国 日本
配給 東京映画
上映時間 91
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