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「帰らざる波止場」(1966)

50点50
石原裕次郎と浅丘ルリ子のコンビによるムード・アクションの後期代表作。麻薬組織のために臭い飯を食わされた世界的ジャズ・ピアニスト・津田史郎は、復讐を誓い出所後組織と接触するため横浜へやって来るが、そこで財閥の未亡人・冴子と出会い、恋に落ちてしまう。横浜というバタ臭い土地を背景に、石原裕次郎と浅丘ルリ子が息のあったところを見せる。特にラスト、傷を負った裕次郎とルリ子がタラップの上でひしと抱き合うシーンの甘美さはなかなかのもの。主人公をつけまわす刑事役で珍しく志村喬が出演。

あらすじ

津田史郎は世界的ジャズピアニストに成長し帰国した。歓迎の渦を後にした彼は、恋人京子を訪ねたが、そこで見たのは長江と京子の寝ている姿であった。逆上した史郎は誤って京子を射殺し、長江の一撃に昏倒した。長江は倒れた史郎の服から麻薬を抜くと立去った。史郎は知らぬ間に麻薬の運び屋にされていたのだ。彼は自分を罠におとしいれた奴の復讐を誓いつつ、三年の監獄生活に耐えた。彼が麻薬組織の追求に動き出すと、一方では刑事の江草が史郎をつければ、麻薬組織を摘発出来ると考え、尾行していた。史郎はそんな刑事に顔をくもらせるのだった。江草と別れた彼は何者かに狙われた。そして彼は国外に出るなら面倒みようという電話を受け、指定の場所へ行った。組織の男、陳は史郎に旅券を渡したが、江草の手で逮捕された。組織に近づくチャンスを逸して、がっくりきた史郎に江草は執拗に協力をせまるのだった。そんなある日、史郎は以前街でみかけた美しい女性水沢冴子と会った。彼女は財閥水沢の妻であったが、夫の死後遺産相続のことで大阪にいづらくなり、外国へ行こうと横浜へ来ていたのである。史郎は、ふたりで外国へ行こうという冴子の言葉をことわって、いよいよ黒幕の追求を激しくしていった。そのために彼は組織の大滝と死闘を演じた。負傷した史郎と看病する冴子の間にはいつしか熱いものが交流しはじめた。それ以後まるで復讐心を忘れたような史郎を、江草刑事は歯がゆく思っていた。そして冴子が夫殺害の嫌疑をかけられていることを知った江草は、冴子の身辺を洗い出した。一方、今まで目立った動きを見せなかった組織の黒幕、沢田は史郎が冴子と別れて日本に残るという江草の流したデマを聞いて、史郎殺害を命じた。史郎は江草から今迄の真相を聞き、すべてが沢田の策略であったことが分ると、単身本拠へ乗り込んで粉砕した。麻薬組織も江草によって根絶された。復讐をはたし、無実を認められた史郎は、水沢殺害の嫌疑を解かれた冴子の待つ波止場へと急いだ。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1966年
製作国 日本
配給 日活
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