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「男が命を賭ける時」(1959)

30点30
大型貨物船の船医をしていた小室丈太郎は、やっと小さな医院を建てる資金を貯め、東京に向かった。ところが、その途中立ち寄った伊豆で殺人事件に巻き込まれる。それが鉄道架設工事の落札に関したものと知った彼は、得意の射撃を生かし、悪に挑んでいく……。ムード・アクションに加え、ムード・サスペンス・モードもある。そんな職人芸に定評がある松尾昭典監督、初期の一編。

あらすじ

小室は大型貨物船の船医だが、船を降りることにした。やっと小さな医院を建てるほどの金がたまったのだ。コックの坊やのねがいで、彼は皿をクレイがわりに早撃ちの手なみを見納めさせてやった。帰京前に立寄った伊豆の猟場で、思わぬ殺人事件にまきこまれた。附近の開業医が散弾で顔も判らぬほど惨殺された。東京から駆けつけた子の雅夫と圭子は小室を犯人と目した。鉄道架設工事に盲腸患者が出た。図師刑事のすすめで、小室が行った。病人は常盤組の配下で働く湯沢組の組長だが、その弟俊二は彼に敵意を持っているようだった。帰途、置き去られたジープと死体を見た。工事場の給料輸送車で、金はなかった。死体は指輪から常盤組の頭の一人、親友の手納と知れた。彼はかつて湯沢組の幹部だった。妻のデザイナー悠子が駆けつけた。それは昔、小室が恋を清算しようと船医になった相手だった。小室は雅夫たちと東京へ帰った。二人は仲よくなっていた。雅夫の父の死は殺人の現場を目撃したかららしいと図師刑事が報告してきた。悠子に頼まれ、会うと、手納がいた。襲った相手を身代りにしたのだ。彼らが集団で湯沢組を裏切り、その入札額を常盤組に内報して落札させた。その復讐として俊二が殺人を行っていると判った。手納は新潟の姉をたよって逃げた。が、俊二が追ってきていた。油田地帯の中で手納は殺された。「現場が危い」と駈けつけた小室に言い残した。小室のセスナが落成祝賀会の工事現場に着いた時、完成したばかりのトンネルが爆破された。小室は祝賀会場へ向って燃えていく導火線を見た。猟銃に手をかけた。背中にピストルがあてられ、俊二の声が響く。射ったら、お前の命を貰うぜ。その時、小室は“男が命を賭ける時”を感じたという。導火線を切断したが、同時に射たれ川へ落ちた。が、俊二が爆薬庫を狙う直前、小室ははい上るのだ。死闘。そして、ノサれるのはむろん俊二だ。−−事件は解決し小室は船へ舞いもどった。医院設立費を費いはたしたから。彼を一番よろこんで迎えたのは、コックの坊やだ。また、早射ちが見られるから。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1959年
製作国 日本
配給 日活
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