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「日本の青春」(1968)

85点85
遠藤周作の小説『どっこいショ』の映画化。戦争中に上官からリンチを受けて耳が不自由になった男。今は特許事務所を開いて平凡に生きている彼が、たまたま元上官に再会したことから、心の古傷が甦り……。戦争がトラウマになった者の哀感のドラマ映画。

あらすじ

善作はかつて学徒出陣に狩り出された戦中派である。学生時代は友人大野と二人で、下宿屋の娘芳子を張りあったりしていたが、先に召集令状を受けた大野は再び帰らなかった。善作も直ぐに応召した。B29の名古屋空襲の際、どさくさまぎれに逃亡も考えたが、自分だけが、無傷で安全な場所に逃げることは出来なかったのだ。内地の捕虜収容所に勤務した善作は、腹を空かした米兵が米を盗むのを見逃し、鈴木中尉に竹内で殴られて左耳を潰した。いまでは、特許事務所を持つ善作だったが、戦中、戦後の荒波の中ですっかり事なかれ主義の男になっていた。妻美代、浪人中の廉二、高校生咲子らの家族ともうまくいっていなかった。ある日、善作は芳子に会った。バーのマダムにおさまっている芳子は亡夫の研究を企業化しようとしていた。それに手をかした善作は、横浜の自動車会社を訪ねたが、そこの社長が鈴木と知って驚いた。善作は鈴木に会ったら罵倒しようと思っていたのだが、昔のように威圧される自分に自己嫌悪にかられるのだった。しかし、廉二は父の立場を理解してくれた。一方、鈴木は研究資料を防衛庁に売込み始めた。一度は善作を愛した。芳子も、木の行動力に屈した。それを知った善作は、何も信じることは出来ず、夫や父親の生活を、どこかに置捨てたいと思うのだった。間もなく、善作は名古屋に出かけ、大野の墓前に詣でたが、芳子も後を追って来た。芳子は善作に家庭に戻るよう勧めたが、帰京しないなら彼に従うと言う。善作は迷った。しかし平凡な男でも現実の生活から逃げてはいけないのだと思い、家庭に帰る決心をした。“どっこいショ”と言いたくなるほど人生は重い、そんな感慨が彼の胸をよぎった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1968年
製作国 日本
配給 邦画マイナー=東京映画
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