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「男の花道」(1941)

80点80
この頃、長谷川一夫とのコンビで「昨日消えた男」 「家光と彦左」「阿波の踊子」とヒット作を連打して、東宝のドル箱監督だったマキノ雅広が、「家光と彦左」で初共演した長谷川一夫と古川緑波を再び配して作った作品。題材は講談でもお馴染みの、中村歌右衛門と土生玄磧の物語で、長谷川を歌舞伎の女形に仕立てようと企画された。ストーリーは中村歌右衛門が失明を隠して舞台に上がっているのを、眼科医・土生玄磧が治し、それに恩義を感じた歌右衛門が今度は玄磧の窮地を救うというもの。長谷川は劇中、『紙治』や『保名』の舞台を見せ、映画は正月興行として大ヒットした。

あらすじ

文化年間−−成駒屋中村歌右衛門は、道頓堀中之芝居で絶讃の中にお名残狂言の興行をしていたが、眼病が悪くなるのに人知れず心を痛めていた。名医土生玄磧はこれを知ったが、皆に相手にされず江戸への旅に出た。その頃盛り場では、目明し凡六に追われ乍ら、江戸の巾着切しぐれの千太が財布を狙って歩いていたが、彼はまた銘酒屋の看板娘お市にも追い慕われていた。芝居の千秋楽の日、千太は喧嘩を始め、通り合わせた歌右衛門に救われた。翌日、旅立った歌右衛門一座と前後して玄磧、千太、凡六、お市の姿が街道に見られた。三島の宿へ来た時歌右衛門は失眼したが、玄磧はお市を助手に手術のメスをふるった。歌右衛門の眼は開いた。玄磧は瓢然と立去った。それから一年−−江戸市村座での歌右衛門一座は連日大入りの盛況。旗本の地位を利用して横暴を極めていた横手組から御座敷がかかったが、芸は舞台でと断ったため怒りを買ってしまった。一方、玄磧は千太を探すお市と共に貧乏長屋で貧乏人の治療に専心。歌右衛門が脅かされている時現れた千太が喧嘩を引受けたが、翌日、追いつめられた所がこの長屋。千太とお市は将来を誓った。が、二百両払わなければ立退けと高利貸が迫り、玄磧は気の進まぬ仕官をする決心をして、横手組首領帯刀を羽亭にたずねたが、座敷で歌右衛門を踊らすこと、さもなくば切腹することを強要された。千太が使いに走る。舞台で手紙を受取った歌右衛門は、観客に事を話し急ぎ料亭へ駈けつけた。あわや玄磧は切腹の支度をしていた。今宵花のお江戸に結ばれた二人の再会。恩人のために踊る歌右衛門、ジッと見守る玄磧。二人の目には涙が光っていた。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1941年
製作国 日本
配給 東宝=東宝映画
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