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「イルマ・ヴェップ」(1996)

68点68
サイレント期の連続活劇「吸血ギャング団」がリメイクされることになり、香港のアクション女優マギーが主役に選ばれる。ところがマギーがパリに到着してみると、監督のルネがスランプに陥り撮影はまったくはかどらない。途方に暮れたマギーは、「吸血ギャング団」の主人公、怪盗イルマ・ヴェップの衣装に身を包んでホテルを抜け出すのだった。アジアのトップ女優M・チャンが実名で登場し、キャットウーマンを思わせるピチピチのコスチュームでパリの街を駆けめぐるというきわめてユニークな作品。早撮りと即興演出によるルポルタージュ調の映像が効果を発揮し、異国を訪れたヒロインの戸惑いがライブ感豊かに活写されている。監督はホウ・シャオシエンに関するドキュメンタリーを手掛けるなど、アジア映画に深い関心を寄せる俊英O・アサヤス。また、J・P・レオーが悩める映画監督ルネをハマリ役で演じており、ラストで明かされるキッチュな劇中映像もお楽しみ。

あらすじ

パリ。「吸血ギャング」のリメイクの撮影直前で大騒ぎの、ある映画製作会社のオフィス。そこへ本作の主演をオファーされ、単身パリへやって来た香港スター女優マギー(マギー・チャン)が来訪。が、忙しすぎるスタッフは誰もまともに応対できない。製作主任の紹介で、彼女はやっと自分を抜擢した監督のルネ・ヴィダル(ジャン=ピエール・レオ)と会う。ルネはかつてマラケシュの映画館でみたマギーが主演した映画(『ワンダー・ガールズ/東方三侠』)を憶えていて、マギーを今作のヒロイン、イルマ・ヴェップに選んだのだという。かつては天才、今は長年の精神不安定で低迷気味と評される彼だが、マギーには「君に期待している」と熱っぽく語る。マギーは衣裳系のゾエ(ナタリー・リシャール)とイルマのコスチュームを買いにサン・ドゥニ街のSEXショップへ。衣裳はピチピチのラテックスの黒いボディ・スーツ。撮影開始。だが、ルネは精神不安定なうえに若いスタッフとうまくいかず、現場は混乱。製作助手のマイテ(ドミニク・フェイス)は何かにつけてゾエに喧嘩を売る。ゾエはマギーにだけは親切だ。ラッシュ試写を見たルネは「クソだ!」と吐き捨てて去り、スタッフは散り散りに帰った。置いてけぼりにされたマギーはゾエのバイクに乗せてもらって、ゾエの先輩のミレイユ(ビュル・オジェ)宅のホーム・パーティへ行く。マギーはミレイユから、ゾエは実はレズビアンで、あなたに気があると聞かされて笑うが、彼女もゾエには好意と友情を感じていた。ホテルに送ってもらったマギーに、ルネからすぐに会いたいというメッセージが。自宅へ急行すると、ルネは躁鬱の発作で暴れたらしい。苦悩を打ち明けるルネを、マギーがなぐさめ励ますうち、駆けつけた警察が打った鎮静剤で彼は眠りについた。深夜。再びホテルに帰ったマギーも混乱状態に…夢か現か、イルマ・ヴェップの衣裳をまとって部屋を抜け出たマギーは、すっ裸のアメリカ女(アルシネー・カーンジャン)が電話中の部屋へ忍び込み、宝石をかすめとって屋上へ。降りしきる雨の中、マギーは宝石を投げ捨てた…。朝、ゾエが寝坊したマギーを迎えに来た。遅刻して現場に入った彼女を待っていたのは、ルネの失踪という大事件。マギーはジョン・ウーの熱狂的なファンの映画ジャーナリスト(アントワーズ・バズレール)からインタビューされるが、相手は勝手な思い込みでルネのような監督をこきおろし、辛抱強く相手になった彼女はうんざりしてしまう。マギーはとりあえず相手役にモレノに扮する俳優(オリヴィア・トレス)とむなしくリハーサルするが、結局、ルネは現れずじまい。その晩、ゾエはマギーをデートに誘い出すが、マギーはディスコの入り口で気が変ったとわびて帰ってしまった。ルネの後釜の新監督に指名されたのは、彼と同世代で友人でもあったジョゼ・ミュラノ(ルー・カステル)。彼はルネが中国女を起用したことに疑問を表明、ヒロインを新人のフランス女優に替えようとしていた。マギーはリドリー・スコットと新作の打ち合わせのため急遽ニューヨークへ発った。直後。ルネから撮影分を新に編集したフィルムが届いた。ミュラノたちは試写室に集まり、ラッシュに見入った。 【キネマ旬報データベースより】
原題 IRMA VEP
製作年 1996年
製作国
配給 ヘラルド
上映時間 99
公開日 1997年5月3日(土)公開
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