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「書かれた顔」(1995)

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歌舞伎の女形・坂東玉三郎を主演に、映像の魔術師D・シュミットがドキュメンタリーとフィクションの融合という得意のスタイルで描いた異色作。玉三郎が演じる3つの演目『大蛇』『積恋雪関扉』『鷺娘』のほか、名女優、杉村春子が女形や玉三郎について語る場面や、現代舞踏の第一人者・大野一雄との対比、地唄舞の武村はんや芸者の蔦清小松朝じらの映像も収められている。ほかに、玉三郎演じる年増の芸者を二人の若者が奪い合うというフィクションのパートなど、貴重な事実の記録であると同時にファンタジックな現代の童話ともいえる、夢と現実が混然となった幻想的な作品に仕上がっている。

あらすじ

熊本・八千代座。坂東玉三郎が『鷺娘』を舞う。続いて『大蛇』を踊るため舞台に向かう玉三郎。その姿を背広姿の玉三郎がみつめている。舞台が終わり、化粧を落とす玉三郎。四国・内子座。まず御祓いが粛々と行われ、続いて玉三郎は楽屋で化粧をし、《女》へと変身してゆく。大阪のホテルで女形が女を演ずることについて語る玉三郎。そして八千代座で坂東弥十郎の大伴黒主を相手に『積恋雪関扉』の黒染を演じる。カメラは玉三郎の早変わりや、まさかりの陰で関守から黒主に変身する弥十郎、それに二人の演技を後見する黒衣の動きを丹念に捉えていく。玉三郎は希有の天才女優として杉村春子や武原はんの名を挙げる。杉村と武原がそれぞれインタビューに答え、《女》を演ずること、舞うことの精神を語る。大野一雄が東京湾の水の上を軽やかに舞う。蔦清小松朝じが三味線を手に常磐津の一節を聞かせる。女と黄昏について語る玉三郎。劇『黄昏芸者情話』。夜の東京湾を走る屋形船で年増の芸者(玉三郎)と若い男二人(宍戸開、永澤俊矢)が花札に興じている。やがて眼鏡をかけた青年(宍戸)と芸者は甲板に出て、接吻を交わす。その様子を見たもう一人の男(永澤)が青年に掴みかかり、芸者が慌てて間に割ってはいる。黄昏どきの芸者の家に電話がかかり、男からの電話に芸者は艶っぽく身悶えする。夜、明治風のたたずまいの街を芸者が歩き、青年が彼女の姿を求めて走る。再び『鷺娘』。そして大阪の街を行くリムジンに乗った玉三郎の姿が挿入される。『鷺娘』はクライマックスを迎え、玉三郎が大きく後ろにのけぞる。 【キネマ旬報データベースより】
原題 THE WRITTEN FACE
製作年 1995年
製作国 日本=スイス
配給 ユーロスペース
上映時間 100
公開日 1996年3月23日(土)公開
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