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70点
「喝采の扉[虎度門/フードゥモン]」(1996)

「SUNLESS DAYS・ある香港映画人の天安門」のシュウ・ケイ監督が広東オペラの世界を描いた感動のドラマ。舞台女優の公私にわたる多難の毎日を、優しく見つめている。
あらすじ
30年の芸歴を持つ広東オペラ(粤劇)のトップスター、リャン・キムサム(ジョセフィーン・シャオ)は、今日も鏡に向かって念入りにメイクを施し、現実と舞台を隔てる“虎度門”を通って舞台に出ていく。凛々しい男役がぴったりのキムサムには熱烈な追っ掛けファンも多く、その目を晦まして劇場から家に帰るのもひと苦労であるが、彼女は間もなくステージを引退し、実業家の夫と義理の娘と共にオーストラリアに移住することになっていた。彼女は西洋で舞台の勉強をした舞台監督ラム(デイヴィッド・ウー)を自らが経営する劇団に迎え、伝統的な歌劇に新風を吹き込もうとしていた。だが、伝統に固執するベテラン俳優がラムに抵抗、お互いの愚痴を聞かされる羽目になる。また、リャンは“虎度門”の反対側でも義理の娘ミミの同性愛発覚、夫の事業不振など、さまざまな問題を抱え、慌ただしい日々が続いていた。ある日、リャンは父親に連れられて粤劇の勉強をしたいというシンガポールの新進女優ユクション(アニタ・ユン)に会う。母親が不慮の事故で死んで以来、酒を飲むと暴力を振るう父親を庇いながら生傷が絶えないユクションを心配して、リャンはいつしか母親のように面倒を見る。リャンの劇団員となり念願のかなったはずのユクションには、どこか元気がなかった。彼女には医者を志すボーイフレンドのチュン(ダニエル・チャン)がいて、彼と離れて暮らすことが耐えられなかったのだ。先輩のメンバーが急遽産気づいて舞台に立てなくなったため、振り付けを覚えていたユクションが代役を務めることになった。ユクションを追ってきたチュンは、芝居を観に行くことをなぜか許さない母親の目を盗んで、彼女の舞台を観に来ていた。しかし、チュンの母親はリャンの楽屋に現れた。彼女は何年も音信不通だったリャンの旧友ランで、リャンがまだ無名だった頃に生んだ男の子を預かったまま行方が分からなくなっていた。再会を喜び合った後、チュンがその息子であることを聞かされたリャンは、将来のために若い二人を別れさせることをランに約束。しかし、やっと会えた息子に実の母親だと名乗り出ることはできなくとも、今までの分も何かしてやりたい。そう願うリャンの目には、それまで観ているようで見えなかった自分の家族のありのままの姿が改めて見えてくるのだった……。 【キネマ旬報データベースより】
原題 | 虎度門 |
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製作年 | 1996年 |
製作国 | 香港 |
配給 | アミューズ |
上映時間 | 98分 |
公開日 | 1997年11月1日(土)公開 |
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