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「黒い傷あとのブルース」(1961)

【DVD発売中】

50点50
小林旭のヒット曲をベースにした日活ムード・アクション。暗い過去を引きずり、復讐の鬼となったヤクザの悲哀を描き出す。主人公とのプラトニックな恋を演じるヒロイン役は当時17歳の吉永小百合。これが彼女と小林旭の唯一の共演作となった。

あらすじ

霧笛流れる横浜の波止場に、白いトレンチ・コートの男渡三郎が姿を現わした。五年前、落ち目の勢力を挽回しようとあせって堤組の組長が、小牧のもってきた密輸の取り引きに手を出し、その取り引き現場を何者かに襲われて死に、渡は警察に捕えられたのだった。いま彼は小牧を探そうとしている。あの事件は小牧の仕組んだ芝居とにらんだからだ。昔なじみの場所をあたったが、小牧の行方はつかめない。ただ、この間にふとしたことで知り合った清純なバレリーナ洋子と再会したことが、渡の心を慰めた。渡は小牧がモダンなスーパー・マーケットを経営しているのを知った。彼は小牧に五百万円を要求した。むろん、堤の遺族のためである。ところが、あの洋子が意外にも小牧の一人娘だった。洋子に結婚を申し込んでいるクラブ“ブルー・ムーン”の社長茂原の名がマーケットの登記書にあることを洋子に聞いた渡は、黒幕が茂原であり、堤組をつぶした小牧と共謀して事件をたくらんだことを知った。このころ、洋子と渡の胸に、たがいに慕情が芽生えてきたのだった。洋子は、かつて堤組のチンピラだった丈二から父の秘密を聞かされ、父に無断で五百万円を渡に届けた。彼はこの金を堤の未亡人たかに渡そうとしたが、小さな幸福を求めて子供をかたぎに育てようとしているたかは受け取らない。渡は五年間の報復の念が空しいものになったことを知った。茂原は渡を消そうと小牧をそそのかし、夜更けの倉庫裏に二人を対決させた。相討ちに見せかけようとする茂原の銃弾−−。渡の応戦に茂原は肩を射抜かれたが、小牧もまた息絶えた。洋子は一人ぼっちになった。渡への恋心だけが生きる糧であった。渡への手紙を丈二に託した洋子は、喫茶店で渡を待った。が、遠くから彼女の姿をじっと見ただけで、渡の白いトレンチ・コートは霧の中に消えていった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1961年
製作国 日本
配給 日活
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