「ポンヌフの恋人」(1991)

【DVD発売中】

72点72
「ボーイ・ミーツ・ガール」「汚れた血」で鮮烈に登場した天才児L・カラックスが、3年がかりで作り上げた話題作。パリを流れるセーヌ川にかかる橋ポンヌフを住みかにしている浮浪者アレックスはある日、自分の寝床に一人の女性が眠り込んでいるのを見つける。その女性ミシェルは画学生で不治の眼の病に冒されている。アレックスはミシェルに心惹かれていくが、ミシェルは昔の恋人のが忘れられない。しかし橋の上で一緒に生活を続けるうち、二人の心は少しずつ通いあっていく。そんなある日、アレックスは地下鉄の構内に尋ね人のポスターを見た。ミシェルの家族が彼女の眼の病気の治療方法が見つかったと、彼女の顔写真のポスターを張り出したのだ。眼が治ればミシェルは自分のもとを去ってしまう。アレックスはポスターに片っぱしから火を放ち始めた……。トラブル続きで実在のポンヌフでのロケが不可能になったため、本物そのままのオープンセットを巨額を投じて作って撮影を敢行。

あらすじ

真夜中のパリ、人気のないセバストポル大通りの真ん中に横たわる男の足を一台のスポーツカーが轢いていく。それをなすすべもなく見つめる子猫を抱いた女。その男、アレックス(ドニ・ラヴァン)は今は修理のため閉鎖中のポンヌフ橋で暮らす天涯孤独の青年で、女は恋の痛手と眼の奇病を持つ画学生ミシェル(ジュリエット・ビノシュ)だった。数日後、収容所を抜けてポンヌフに戻ってきたアレックスはミシェルがそこで眠り込んでいるのを見つけ、橋に暮らす初老の男ハンス(クラウス・ミヒャエル・グリューバー)に彼女をここに置いてもらうように頼む。アレックスはミシェルの親友マリオン(マリオン・スタランス)の家を訪ね、彼女が初恋の相手であるジュリアン(クリシャン・ラルソン)に去られ、絶望に陥り放浪生活を始めたことを知った。革命200年祭を祝う夜のパリの街を、喧噪や花火や音楽が乱れ交う。アレックスは見物客に得意の火吹き芸を披露し、その姿にミシェルは感動する。2人は互いの気持ちを確かめ合い、夜のポンヌフ橋を踊り狂い、街をさまよい、抱き合うが、地下鉄構内でチェロの音を聞き、それがジュリアンだと分かると狂ったように捜し回るミシェルに、アレックスは彼女がやがて橋を去るのではと不安を抱く。ミシェルに放浪生活をやめ前向きに生きるよう忠告してくれたり、念願の絵を見るため美術館まで連れていってくれたりしたハンスは、自らセーヌへ身を沈めた。季節は秋となり、ある日、地下道を歩く2人の目の前に大きなミシェルのポスターが立ち塞がった。空軍大佐であるミシェルの父が出した尋ね人のポスターであり、彼女の眼の奇病の治療法が見つかったと記されてあった。ラジオでそれを知ったミシェルは有頂天になり、アレックスのもとを去る。次々とポスターを焼き尽くし、最後にはポスター貼りの男を車もろとも爆破、炎上させてしまったアレックスはやがて逮捕される。監獄に入って数カ月後、突然ミシェルが現れ、互いに生まれ変わったことを確認し喜び合う。そして、2人は雪の降りしきるクリスマスの夜に再会する。時を忘れシャンパンで祝ううち、3時の鐘を聞いたミシェルは帰ろうとするが、アレックスは彼女を道連れにセーヌの川底に落ちていく。一瞬抵抗したミシェルだったが、やがて目の前を横切った老夫婦の船に乗り、2人は2度と離れないことを誓い合うのだった。 【キネマ旬報データベースより】
原題 LES AMANTS DU PONT-NEUF
製作年 1991年
製作国
配給 洋画マイナー
公開日 1999年9月11日(土)公開
映倫 PG12
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