「炎の肖像」(1974)

【DVD発売中】

50点50
マスコミを通じて作られた虚像と、暴力や性衝動への志向性を秘めた実像を持つ、一人のスーパースターの姿を通して、その日常性や、押し寄せてくる疎外感を描き出した異色の青春映画。当時の音楽界のスーパースター、ジュリーこと沢田研二本人のステージ・シーンは圧巻。

あらすじ

海辺にその若者はいた。喧嘩の後らしく血まみれだった。彼はロック歌手で、通称ジュリー。ホテルの一室には絵里が二郎を待っていた。二人は激しくベッドで絡みあうが、突然やめてしまう。「あんたなんか死ねばよかったんだ」と絵里。年上の女の熱愛のわずらわしさに二郎はホテルを出た。数時間後、操車場で絵里の飛び込み自殺した死体が発見された。数日後、二郎のマンションに絵里の友人のきりという少女が訪ねて来た。二郎はきりに飛びかかって激しく求めようとしたが彼女の強い抵抗にあって、二郎は憎悪を目に込めて手をひいた。きりは絵里が死の直前きり宛に書いた遺書を読んだ。「あなた、彼に関心あるようだから、ゆずってもいい」。読み終った時、二郎は部屋にいなかった。街中で二郎は、見知らぬひろという少女に声をかけ、いつか絵里といたホテルに誘った。そんな二郎の態度にひろは腹を立てるが逃げようとはしなかった。翌日、二郎はひろをモーターボートに乗せて沖へ出た。そして自分は他のモーターボートを止めてひろを置き去りにして、自分だけが乗り移り岸へつけて降りてしまった。「別れにくいから、別れたんや」。数日後、ラジオ局で二郎がD・Jをしている時、ひろが現われた。ひろはバッグからナイフを取り出したが、決心しかねたように去った。二郎は雑踏の中をさまよい、埋立地にやって来た。突然、ひろがナイフを握りしめて突っ込んで来た。二郎は逃げようともしなかった……。海にゆらゆらと二郎が浮かんでいる。死んでいるのかも知れない。しかし、その顔にはもう、悲しみはない……。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1974年
製作国 日本
配給 日活
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