「さすらいの青春」(1966)

70点70
少年モーヌがある日、寄宿学校から失踪した。彼が汚れきった服装で帰ってきたのは二昼夜後のことだった……。モーヌの親友であり、校長の息子でもある、内向的な少年フランソワの目を通し、モーヌと、美しい娘のイヴォンヌとの出会い、結婚、別れ、そして、イヴォンヌの死までを描いた、ロマンチシズムあふれる青春映画の佳品である。原作はフランス青春小説の古典的名作、H・A・フルニエの『ル・グラン・モーヌ』。夢と現実の交錯を描き出すカメラワークが美しい。そしてB・フォセーがヒロインを演じる点も、一見の価値がある。

あらすじ

森と沼の多いソローニュ地方。スーレル夫妻(M・キュブリェとT・ヤンタン)の寄宿学校に、十七歳のオーギュスタン・モーヌ(J・ブレーズ)がやって来たのは、秋も終りに近い頃たった。大柄で力強く、意志の力にあふれた彼は、級友たちにグラン・モーヌ(モーヌの大将)と呼ばれ、学校の中心的存在となっていった。十五歳のスーレル氏の息子フランソワ(A・リボール)はオーギュスタンへの強い憧れを感じた。そんな時、オーギュスタンが突然失踪した。二昼夜後、学校にもどった彼は自身の経験した不思議な事件をフランソワに語るのだった。その話とは……森へ迷いこんだオーギュスタンは、城のような邸宅で催されていた邸の息子フランツ(A・ヌーリ)の婚約祝の華やかさに眩惑され、一夜を過ごし、さらにその中で神秘的な美少女で、フランツの姉イボンヌ(B・フォッセイ)に逢い、互いに魅かれあった。そしてイボンヌはオーギュスタンに、「まっていますわ」とささやいたのだった。が、その夜、フランツの婚約者はあらわれず、絶望したフランツは姿を消した。……フランソワは幻想のような物語を信じた。それからしばらくして、オーギュスタンとフランソワは、旅のサーカス団の一員となったフランツと出会い、三人の少年たちの心は不思議にとけあい、友情を誓いあった。その時、フランツからイボンヌがパリにいることを聞いたオーギュスタンは彼女を求めてパリに向かった。がパリで彼はバランティーヌ(J・ビラール)という女性に、イボンヌは結婚したと告げられ、苦悩から、バランティーヌと結ばれた。しかし彼女こそ、フランツを絶望に追いやった彼の婚約者だったのだ。しかも、イボンヌは、結婚してはいなかった。イボンヌとオーギュスタンは結婚した。が、その翌日、オーギュスタンは姿を消した。式のさなかあらわれたフランツに心を痛めたのだった。一年後フランツとバランティーヌの和解をみとどけ、オーギュスタンが家に帰った時、イボンヌが彼の子を産むと同時に、フランソワにみとられて死んだことを知った。オーギュスタンは、青春の非情な運命をかみしめるのだった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1966年
製作国
上映時間 110
カテゴリ ラブ・ストーリー
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