「緊急呼出し エマージェンシー・コール」(1995)

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フィリピンはマニラのスラム街にある国立病院で、日夜懸命に病気・貧困・無知と闘う日本人医師が、様々な体験を経て成長していく姿を描いたヒューマン・ドラマ。太田靖之の実体験に基づく小説『緊急呼び出し』を、自らも医大出身で「ヒポクラテスたち」など医学ものが多い大森一樹が映画化。邦画初のオール・フィリピン・ロケを敢行、スラムの実態などがリアルに捉えられ、フィクションの枠組みを超えた感動を呼ぶ。現地の人気女優を共演に孤軍奮闘する真田広之の熱演が光る。JAC時代の彼の後輩で、現在はシンシア・ラスターの名で香港映画界で活躍する大島由加里がゲスト出演。ビデオタイトルは「エマージェンシー・コール 緊急呼出し」。

あらすじ

マニラ市内のトンド地区にあるノース・ジェネラル病院は、まるで戦場のような忙しさを迎えていた。産婦人科当直インターンの原田英之は息付く暇も無いまま、次から次へと仕事をこなしていった。原田が医者になろうと思ったのは6年前のことだった。日本商社のマニラ支店に勤めていた原田は、日本に戻ったら大学の後輩・雅美と結婚するはずだったが、彼女は原田の親友で大病院の御曹司・磯村と結婚したと伝えてきた。ヤケ酒のあげく自動車事故を起こした原田は、その時治療を受けた医師に憧れ、医学の道を志したのだった。ある日、未成年の妊婦が流産で運ばれてきた。満足な受け答えも出来ないしょうじょに代わって、付き添いの女性カティはテキパキと状況を話す。原田はそんな彼女に惹かれるものを感じていた。原田の良き相談相手でありライバルでもある同僚の女医ニッキは、アメリカへ渡り医師として働くためにビザ試験の難関をパスするという、原田と共通の目標を持つ仲間でもあった。そんなニッキにトンドスラムを知らずにフィリピンは理解できないと言われた原田は、カティの案内でスラムの中でも特に貧困の激しいスモーキー・マウンテンを訪ねる。ロクな医療も受けられずにいる子供たちに接して、原田は大きな衝撃を受けた。そこで原田はカティと初めてキスを交わすのだった。しばらくして、カティがストリップショーの最中に手入れを受け、留置場に入れられたという連絡が入った。原田は警察に賄賂を渡してカティを釈放してもらう。カティは原田に感謝する一方で、これ以上親切にしないでほしいと告げる。それから数日後、カティが子宮外妊娠で意識を失ったまま急患として運ばれてきた。原田は自らメスを握るが、懸命の努力も実らずカティは息を引き取った。ニッキは原田の子なのかと尋ね、原田が違うと言い捨てるといきなり殴りつける。カティの死のショックから抜け出せない原田は、病院を休みスモーキー・マウンテンを訪れた。そこで以前出会った病気の子供を看ているうちに、原田の回りには次々と病人が集まってきた。自分を必要としている人がこんなにもいるということに、原田は瞳の輝きを取り戻していく。病院に復帰した原田をニッキは暖かく出迎えた。ニッキは親に置き去りにされた重病の新生児の治療に取り組んでいた。この子を見捨ててアメリカには行けないというニッキは、ビザ試験を断念する意志を固めていた。ニッキもまた生まれて間もなく医師の父の所へ捨てられたという過去を持っていたのだ。原田が復帰した病院は、またしても慌ただしさの真っ只中にあった。原田やニッキは全力を挙げて事態を収拾する。やがて、ビザ試験の日がやってきて、試験へ向かうトライシクルの中で原田はニッキ、カティ、そしてスラムの子供たちのことなど、様々な思いをめぐらせていた。原田は突然に運転手に行き先の変更を命じると、ノースジェネラル病院へ引き返し、ニッキに一緒にフィリピンで医師を続けたいとプロポーズするのだった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1995年
製作国 日本
配給 プルミエ・インターナショナル
上映時間 106
カテゴリ 人間ドラマ
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