「朝やけ血戦場、鉄火の中」(1956)

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時は幕末維新の頃。官軍に包囲された城から身重の妻を連れ、逃げ出した孫次郎は、百姓家で官軍偵察隊に捕まり殺されそうになる。ところが、妻の出産で彼と隊の間に一体感が芽生え、百姓家が幕府軍に囲まれた時には、彼も槍をとる。妻に裏切られた過去を持ち孫次郎に嫉妬するものの、最後には赤ん坊のために身を挺する隊士の姿が印象的。

あらすじ

慶応四年六月、越後長岡藩は官軍に包囲された。長岡藩士の魚住孫次郎は身重の妻お次をつれて藩を逃げ出した。避難民に交って逃げて行くうちに長岡城は陥落した。二人は避難民達の嘲笑に耐えかね問道伝いに会津に向った。途中苦しむ妻を休ませるために一軒の百姓家に入った。そこは三雲内蔵之介を隊長とする官軍偵察隊の秘密の隠れ家であった。孫次郎は捕えられて首を斬られようとしたが、お次が臨月なのを知って三雲は子供が産れる迄孫次郎の生命を助けておくことにした。隊士の一人疋田はかつて最愛の妻にそむかれた経験を持っていた。孫次郎とお次の夫婦愛を見ることは彼には堪えられない程の苦痛であった。同僚に当り散らした彼は家の外に出た。そこを敵軍の会津騎兵隊に発見された。たちまち百姓家は包囲され激しい銃撃戦が展開された。その最中にお次は産気づいた。孫次郎は水を汲みに出て腕を射たれ、隊士の吉岡が産湯を湧かした。会津兵は月のかくれるのを待って斬り込むことにし、一時鉄砲の音が止んだ。その静けさの中でお次は男の子を産んだ。疋田は泣く子を見て嗚咽に胸をつまらせた。やがて会津兵の攻撃が始まった。残り少い弾丸を見た三雲は疋田を含む三名の隊士を本隊への連絡に出した。やがて一同は敵の機先を制して斬って出ることにした。孫次郎もそれに加わろうとしたが三雲はそれ止めて、子供のために生き残れといった。やがて双方の間に激しい肉弾戦が起った。孫次郎も槍をとって闘った。次第に敗色の濃くなった官軍側にやっと援軍が到着した。疋田は役目を果したが、重傷を負って隊に戻り息絶えた。彼の胸から出たのは新しい産衣であった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1956年
製作国 日本
配給 日活
上映時間 76
カテゴリ 仁侠/時代劇
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