「人生劇場〈1964年〉」(1964)

35点35
尾崎士郎の『人生劇場』は戦前・戦後を通して何度も映画化されているが、この日活版は舛田利雄=高橋英樹で「青春編」のみ。バンカラ早大生・瓢吉を演じた高橋のキャラクターは「けんかえれじい」(1966・鈴木清順監督)の南部麟六へとつながっていく。吉良常役の宍戸錠も魅力的。

あらすじ

青成瓢吉と夏村大蔵は、家柄が似通っていたせいか、昔から大の親友であった。瓢吉の父は吉良の仁吉親分の兄弟分。夏村は尾張一円の顔役と、たえず太い樹になれ、大志を抱け!と剛気な育てられ方をした。成人して早稲田大学に入る頃は瓢吉の家は支柱と頼る吉良常が入獄し、落ぶれていた。早大の政治科に入った瓢吉は折しも問題となっていた銅像建立騒動にまきこまれ、一躍学生の英雄となった。ある夜、学生の一団と飲み歩いた瓢吉は新橋で、幼馴染みのおりんが光竜という芸妓になっていると聞き、貧乏書生の身をうれいながら、おりんの面影をしのぶのだった。また、銅像問題はいまや教授の派閥争い、政党の勢力争いにまで及んでいた。学生運動に青春の情熱を傾けた瓢吉にも、柳水亭のお袖との恋愛に時をすごすこともあった。建学の精神を忘れ、独立の努力すらなく、派閥争いに明け暮れる早大に瓢吉は何の未練もなく帰省の決心をしたが、父瓢太郎が病にケリをつけるため、ピストル自殺をしたという悲報を受けて帰省した郷里は、義理も人情もない町で、花形だった瓢吉の家もみる影もないさびれ方であった。出獄した吉良常と瓢吉と母のおみね。朝露を踏んで瓢然とこの町を去る姿がさびしかった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1964年
製作国 日本
配給 日活
上映時間 105
カテゴリ 人間ドラマ
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監督

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