「11人いる!」(1986)

67点67
様々な惑星国家が、星間連盟を組織して共存する未来の宇宙。コスモ・アカデミーの入学試験を勝ち抜いた宇宙の若者たちが、最後に10人1組になり、漂流宇宙船に乗り込んだ。いつのまにか一人増えているというアクシデントを抱えながら、受験生たちは53日間にわたる耐久サバイバルに挑む。過酷な試験が続くなかで、11人は対立と協調の間で揺れ動くが……。原作は荻尾望都のSFサスペンス・コミック。11人の登場人物、それも別種の異星人が繰り広げる綿密なドラマを、ベテランスタッフが混乱を押さえて映像化している。11人のなかでも雌雄未分化のヴェネ星人・フロルと、シベリース星の少年・タダを主人公に、両者の恋も絡めて展開する推理劇は、最後まで飽きさせない。

あらすじ

惑星国家が星間連盟を結んだ遥かな未来。新しい宇宙時代を担う人材を育成する宇宙最高峰の大学「コスモ・アカデミー」では、3年に一度の入学試験が行われ、様々な星系から受験生が集まっていた。テラ(地球)系の片隅の惑星シベリーヌから来たタダは、宇宙パイロットになる夢を胸に幾つかの難関を突破して最終試験に臨んだ。その試験とは選ばれた受験生たちと一緒に、ある惑星の軌道を廻る漂流宇宙船で53日間共同生活を行うというものだった。エスペランサ号に乗り込んだタダのグループの受験生は、宇宙工学コースを志望するガンガ、力だめしのために受験に来たサバ系の小惑星の若き王バセスカ、同じサバ系の貴族の御曹子・四世、合格すれば男になる許可がおりるという両性体のフロル、電子工学に詳しいアマゾン、植物に興味を待つトト、全身が青い鱗の様な長身の青年ヌー、気のよさそうな赤鼻、小柄で褐色の肌をしたチャコ、岩石人間ともいうべき石頭と11人いた。だが、定められた受験生の人数は10人だったのだ。タダが潜在的に持つ直感能力でも誰が11人目かは見つけることができない。緊急事態用の連絡ボタンを押せば失格になるため、11人は猜疑を抱きながら不安な53日間を過ごし始めた。彼らに追い打ちをかけるように、エスペランサ号は軌道をはずれて太陽へ落下しはじめた。更に船内温度の急上昇によって異常繁殖した電導ヅタにデル赤ハン病のウィルスが発生。タダは子供の時にこの船に乗り合わせていたことを想い出した。乗客の9割がデル赤ハン病で死んだのだ。そんな時、船内コンピュータの修理中にガンガが重傷を負う事故が起き、タダが現場に居合わせたため皆の疑惑の目が向けられる。発病したガンガはクロレラ培養のサイボーグだったためワクチンを採り、また船内で爆発を起こし船の軌道を変えることに成功、危機を脱出した。だが、フロルが発病した。ワクチンが効かなかったのだ。全員、連絡ボタンのスイッチを押すことに同意する。悔しがるフロルに、タダは優しい言葉をかけ心を通わせた。そして、救助艇がやって来たが、教官として現われたは石頭だった。協調性、適応性などを試すため粉れ込んでいたという彼は、10人に合格を告げた。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1986年
製作国 日本
配給 日本ビクター=キティ・エンタープライズ
上映時間 91
カテゴリ SF
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