「東京流れ者」(1966)

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68点68
解散した倉田組でその名を知られた男“不死鳥の哲“。今はカタギとなった組長とともにクラブ経営をしようとするが、その資金繰りに苦慮し、倉田組の財産ともいうべきビルを担保に入れる。このビルを、かつての対抗勢力・大塚組が狙っていたことから、哲はやっかいごとに巻き込まれて東京を追われる。そして新潟、北九州と流れ歩くが、安住の地を見いだすことができない。結局東京に戻ってきた哲は組長の倉田が敵方に寝返っているのを知って激怒する。そして最後の対決が……。川内康範のオリジナル・シナリオを異才・鈴木清順が監督した実に奇妙な味わいのある一編。ハードボイルド・タッチの東京編、任侠映画風の新潟編、コメディ・タッチの北九州編とまるでオムニバス映画のような構成が、主題歌『東京流れ者』にのせてミュージカルさながらのテンポで描かれていく。清順一流の現実から逃避した美学があふれる怪作。

あらすじ

流れ者の歌をくちづさむ本堂哲也を、数名の男がとり囲んだ。彼らは、哲也の属する倉田組が、やくざ稼業から不動産業にかわったのを根にもち、ことごとく倉田組に喧嘩をうろうとする大塚組のものであった。だが哲也は倉田の無抵抗主義を守りぬいた。哲也は恋仲の歌手千春と結婚して、やくざをやめる決心をしていた。倉田は経営が苦しく金融業の吉井からビルを担保に金を貸りていた。哲也はそれを知ると単身吉井に会い手形延期を申し込んだ。これを大塚のスパイで、事務員の睦子から聞いた大塚は、部下を使い吉井に担保のビルの権利書一切を渡せと脅した。電話で権利書をとられ、吉井が殺されたことを知った哲也は、怒りに身をふるわせた。大塚は邪魔者の哲也を殺すため殺し屋辰造を雇った。だが辰造は哲也の敵ではなかった。その頃大塚は倉田に哲也とひきかえにビルの問題から手をひくともちかけた。かけでこれを聞いた哲也は単身大阪に発った。だが辰造はしつこく哲也を追った。一方東東では大塚が、権利書を戻すかわりに、ビルの地下で千春にクラブ商売をさせて欲しいと申し出た。倉田は自分の利益のために哲也を見殺しにしようとしていた。東京に帰った哲也は、千春を捜した。しかし千春は、哲也が殺されたと聞かされ大塚のクラブに出ていた。哲也と千春を慕う敬一は、千春に哲也の健在を知らせ哲也に千春のいる場所を知らせた。怒った哲也は、倉田、大塚に銃弾をむけた。悽惨な死闘の末、哲也はやくざのみにくさを思い知らされた。夢をなくした哲也は、千春に書置きを残すとどこへともなく去っていった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1966年
製作国 日本
配給 日活
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