「地獄の警備員」(1992)

【DVD発売中】

64点64
“人を守るはずの警備員が逆に襲ってきたら……“。黒沢清が現代社会の片隅に潜む身近な恐怖を描いたスリラー。とある商事会社に新入社員の秋子と巨漢の警備員・富士丸がやって来る。やがて、同僚や残業中の社員を次々と殺す富士丸。秋子は閉ざされたビルの中で彼と死闘を繰り広げる。

あらすじ

急成長を遂げる総合商社・曙商事。その日、ここに2人の新人がやってきた。ひとりは絵画取引のために新設された12課に配属された元学芸員の成島秋子。もうひとりは驚くほど巨体の警備員・富士丸。元力士である富士丸は、かつて兄弟子とその愛人を殺害しながらも精神鑑定の結果、無罪となったいわくつきの男だった。出社早々、仕事に追われる秋子だったが、わずか5名の12課の中で絵画に精通しているのは彼女だけという有様。そのころ警備室では、古参の警備員・間宮が控室のロッカーの中に無残に折り畳まれた同僚・白井の死体を発見。それは富士丸の仕業だった。間宮は富士丸の狂行におののきながらも、この時から精神的に支配されてしまう。さらに富士丸はビルの地下に住みつき、秋子がそこに落としたイヤリングを自分の片耳につけビル内を闊歩し始める。それを知った秋子は、人事部長の兵藤に相談するが、そうしているうちにも富士丸の狂気はエスカレートしていく一方だった。12課の久留米課長に恨みをもつ間宮は、富士丸に久留米への報復を依頼した。富士丸の狂気を利用したつもりだった間宮だったが、翌日、富士丸が何も関係のない電気工事の女作業員を殺害するに及んで、ようやく富士丸の狂気が自分の手に負えるものでないことを悟るがもう遅かった。逃げ出す間宮にやすやすと追いついた富士丸は、間宮を動力室の壁面に何度もたたきつける。そして迎えた残業の時間。秋子と同じ課の吉岡が、廊下で間宮の死体を見つけたとき、富士丸の殺意はすでに残業中の12課の社員全員に向けられていた。電源は落とされ、外部への通路はすべて遮断された。脱出不能のビルの中で、富士丸は秋子たちを襲う。そして、秋子もまた富士丸の狂気に立ち向かっていき、富士丸は生命を断つのだった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1992年
製作国 日本
配給 アテネ・フランセ文化センター
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