「式部物語」(1990)

【DVD発売中】

20点20
「千利休 本覺坊遺文」の熊井啓が、前作と同じスタッフで作り上げた愛の叙情詩。秋元松代の名作戯曲を題材に、愛を求めてさまよう男の姿を描いている。事故によって童心に返ってしまった男、豊市。彼を妻と母が献身的に支えていたが、豊市はある日出会った“和泉教会“の尼僧・智修尼に魅せられてしまう。和泉式部の68代目と名乗る智修尼によって、豊市は正気を取り戻していくが……。奥田瑛二が豊市に扮し、熱演。モントリオール映画祭で最優秀芸術貢献賞を受賞している。

あらすじ

豊市は、事故により童心に帰ったままの男になってしまっていた。そんな豊市を母・伊佐と妻・てるえは支えていたが、二人の仲には深い溝があった。ある日、豊市の住む村に和泉教会と名のる巡礼団が訪れる。そして、神秘的な魅力をたたえた尼僧・智修尼に一瞬にして魅せられてしまう豊市。智修尼は、信仰心ゆえに薬師如来の救済を受けた、いにしえの和泉式部の第68代目を自称していた。伊佐は、てるえの反対を押し切り、救いを求め豊市と共に巡礼の旅に加わる決心をする。そして、やがて豊市と智修尼はひそかに愛し合うようになる。二人の仲を嫉妬した和泉教会の一員・夢之助は、豊市を折檻の末、谷底に落としてしまうが、その衝撃によって豊市は、正気を取り戻す。伊佐は喜び、この朗報をてるえに知らせるが、智修尼に真剣に求愛をした豊市は、彼女に冷たく拒絶されたことによって再び正気を失ってしまうのだった。てるえと共に本山に戻った伊佐は、豊市の姿に深く失望する。失意のなか、伊佐はてるえに豊市を連れて帰り、もう一度、家庭を築くよう諭す。そして伊佐は、本山に残る決心をするのだった。息子・豊市の不幸をその一身に引き受けようとする伊佐。その姿こそいにしえの和泉式部の姿だった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1990年
製作国 日本
配給 西友
上映時間 113
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