「錆びたナイフ」(1958)

【DVD発売中】

64点64
石原慎太郎の原作を舛田利雄監督と石原裕次郎の黄金コンビによって映画化した、日活アクションの古典的名作。地方都市の市長選挙にからむ殺人事件を3人のチンピラが目撃する。錠は金に困って組織をゆするが逆に殺されてしまう。裕次郎と旭はカタギになって小さな酒場を経営しているが、組織に嗅ぎつけられて旭が殺され、怒りに燃えた裕次郎は組織と対決する。裕次郎がダンプカーで逃げる悪玉のボスを、同じくダンプカーで追うクライマックスは、アクション派・舛田利雄のダイナミックな演出が冴え、悪玉ボス役の杉浦直樹も熱演。また、石原裕次郎と小林旭が初めて本格的な共演をした点でも、歴史的な価値がある作品。

あらすじ

−−さる新興の工業都市。勝又運輸の社長勝又が、検察庁に召喚された。狩田検事の鋭い追求も、後難を怖れた被害者と目撃者の沈黙の前には無力だった。その殺人事件はまたも迷宮入りとなった。が、五年前自殺した西田市会議長は他殺だという投書が届いた。投書の主、島原は目撃者として自分の他に橘、寺田という二人の男を知らせてきた。しかし、島原は西下の途中、何者かに列車から突き落されて死んだ。橘は町はずれのバー・キャマラードの支配人だ。かつて、やくざであり、恋人のために人を殺した。前科者。彼は平凡な市民になることが念願だった。アナウンサーの啓子がこのバーに遊びにきて、この男に惹かれた。彼女の許婚者は橘と学校友達で間野といい、紳士として評判の高い市会の実力者間野真吾の息子だ。啓子が持参した街頭録音のテープで、橘は五年前の自分の恋人が暴行された事件は大勢の男が関係していることを知った。寺田が彼にかくれて、勝又から金を貰い、ズべ公の由利と遊び廻っていたことを知り、橘は寺田を怒鳴りつけた。寺田は兄貴の恋人暴行事件の張本人は勝又だと捨ぜりふして飛び出して行った。勝又は何者かから無線機による指令を受けていた。小僧ヲ整理シロ。寺田は勝又に死のトラックに乗せられたが、橘が追ってきて救った。橘が勝又を縛り上げ、検察庁に着いたとき、先に知らせにきた寺田は、どこからか飛来してきた銃弾に倒れた、−−護衛に高石刑事がいたのに。−−新聞は勝又の逮捕で町が明るくなるだろうと一斉に書きたてたが、勝又が差し入れの毒まんじゅうで自殺し、あっけない幕切になった。が、はたして、そうか。橘は勝又の後に黒幕がいることに気づいた。彼は警察の裏庭で高石刑事が怪しい男と連絡しているのを見た。彼はイヌだったのだ。橘は無線機を使って、黒幕の男を海岸におびきだした。啓子は無線機のその声に思い当り、間野邸の真吾の居間へ行き、そこに無線機を見た。間野が仕込杖で高石を殺した直後、橘は海岸に着き、間野を面罵した。乱闘。彼が錆びたナイフを振り上げた時、啓子が必死にとめた。間野は自分の子分の車にひかれて死んだ。危く罪を重ねかけた自分、−−橘は砂山をトボトボとたどった。啓子は狩田検事に励まされ、彼の後を追って行った。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1958年
製作国 日本
配給 日活
上映時間 90
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