「殺しの烙印」(1967)

【DVD発売中】

69点69
“訳のわからない映画を撮る奴はいらない“と当時の日活社長を激怒させ、鈴木清順が日活をクビになる直接の原因となったいわくつきの作品がこれだ。その特異なスタイルが1960年代の観客や批評家の多くに理解されず、興行的には惨敗。清順美学が理解されるにはまだ10年以上も早かったようだが、一部のファンの間では高い人気を誇る。たった1度の失敗で組織から抹殺されるハメになった殺し屋が、単身組織に立ち向かっていく……。ご飯の炊けた匂いが大好きという殺し屋や、アドバルーンを使った殺人などのユーモアが散りばめられ、海外にも清順の名を知らしめた傑作。なお、脚本の具流八郎とは日活助監督たち6人と美術監督・木村威夫、鈴木清順を含めた集団ペンネーム。

あらすじ

プロの殺し屋としてNO3にランクされている花田は、五百万円の報酬である組織の幹部を護送する途中、NO2とNO4らの一味に襲撃された。花田の相棒春日は倒れたが、組織の男の拳銃の腕前はすばらしいもので、危うく危機を脱した花田は、その男を無事目的地に送り届けた。仕事を終えたあとの花田は緊張感から解放されたためか、妻の真美と野獣のように抱き合うのだった。ある日、花田は薮原から殺しの依頼を受けた。しかも、四人を殺して欲しいというのだ。花田は自分の持つ最高のテクニックを用いて、次々と指名の人間を消していった。しかし、最後の一人である外国人を殺すのに手間どり、結局失敗してしまった。殺し屋に失敗は許されない。組織は女殺し屋美沙子を差向けてきた。家に逃げ帰った花田に妻の真美が拳銃を向けた。真美も殺し屋だったのだ。九死に一生を得た花田は美沙子のアパートに転げこんだ。そんな花田を美沙子は射つことが出来なかった。その夜、二人は殺し屋の宿命におびえながらお互いを求めあった。やがて花田殺しに失敗した美沙子は組織に捕われ、彼女を救いに行った花田は組織の連中と対決したが、そこに現われたのは、かつて花田が護送した男大類だった。大類こそ、幻の殺し屋といわれるNO1なのだ。大類は対決の場所として後楽園ジムを指定した。花田は腕は大類の方が一枚上であることを悟り、捨身戦法で対決しようと覚悟した。それが効を奏し、大類は花田に倒されたが、花田も大類の一弾を受けていた。ジムの中によろめき立っている花田の前に美沙子が現われたが、すでにその見分けのつかない花田は彼女を射った。そして花田も、「NO1は誰だ!」と絶叫してその場に崩れ落ちていった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1967年
製作国 日本
配給 日活
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